SPLIT(Blu-ray)
邦題 | スプリット | |
レーベル | UNIVERSAL PICTURES HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2016年 | |
上演時間 | 117分 | |
監督 | M.ナイト・シャマラン | |
出演 | ジェームズ・マカヴォイ、アニヤ・テイラー=ジョイ、ベティ・バックリー | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語 dts 5.1ch スペイン語、フランス語 |
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字幕 | 英語、スペイン語、フランス語 |
あらすじ
3人のティーンエイジャー、ケイシー、クレア、マルシアは、ケイシーを家に送り届けようとしたところ、若い男に襲われ、地下室に監禁されてしまう。助けを頼む3人だったが、若い男、ケヴィンはそれを許さなかった。それどころか、ケヴィンは、3人の前に現れるごとに人格が変わっていた。実はケヴィンは23人もの自覚を持つ多重人格者で、精神医療の先生にカウンセリングを受けていたのだった。そして、ケヴィンには野獣とよばれる24人目の人格が現れ始めようとしていた。ケイシーらは、自力でケヴィンから脱出を図るが、野獣の人格は強力で、身の危険が及んでいた。
レビュー
「シックス・センス」や「アンブレイカブル」でサスペンスを描きつつ、次第に監督業を経るごとに失敗作が増えていったM.ナイト・シャマランが、久しぶりにサスペンスで成功を収めた映画がこの「スプリット」です。アメリカでの興行収入が久々に制作費を上回り、ヒットを記録している作品です。
この「スプリット」の見どころの一つといえば、ジェームズ・マカヴォイ演じる多重人格者の描き分けにあるかと思います。23人もの多重人格が誘拐された3人のティーンエイジャーの前に現れ、そのたびに3人の困惑を増やしているところは、見どころの一つではないかと思います。そして、多重人格が現れているものの、一貫して3人を解放しようとはしないところも、不気味感を表していると思います。
若い男は、精神科医にかかっていて、ドクターの診察を色々受けているのではありますが、ドクター自身がその多重人格に対して無力であるところも、物語の肝ではないかと思います。ドクターが物語後半で知る多重人格が起こした犯罪に対して、何もできないというところは、話を面白くさせているかと思います。
一方で誘拐された3人のティーンエイジャーの1人であるケイシーは、子供の頃、どうもおじさんから虐待を受けていたらしいことが示唆されます。その虐待からか、他の2人とは誘拐された後の対応が違っていて、浮世離れした佇まいを醸し出しています。その彼女が24人目の人格に対してどう対応していくかが、物語のクライマックスに繋がっていきます。
物語はあまり舞台が変わらず、どこかの地下室と、精神科医の部屋が主な舞台となっており、圧迫感を感じるところが物語のテンションを高めていると思います。ただ、一部ケイシーの過去を回想するシーンでは、森の中を映し出す描写があり、そこは開放感はあります。それでも、過去の回想自体があまりいい経験ではないせいか、見ていて緊迫感を感じるところではあります。
物語が終わって、タイトルクレジットが出た後、実はある人物が登場しますが、この人物はシャマラン監督の過去作に出てきた人物と同一人物とのことです。「スプリット」の続編として、この人物とケヴィンの共演が企画されているという話がありますので、その布石といってもいいかと思います。
映像は地下室のシーンが多いですが、意外と鮮明かつ高精細の映像を提供しています。その関係もあり、映像による魅力感に溢れていると言えます。特に屋外のシーンは、その精細感及び色乗り感が強く、見ていて画面に吸い込まれる感じがします。音響は5.1chサラウンドですが、比較的前方サウンドが中心の音響設定になっています。とはいうものの、サラウンドもちゃんと効果を発揮していて、音場感としては包み込まれる感じはします。
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