STAR WARS:THE EMPIRE STRIKES BACK(4K UHD Blu-ray UK)
No Image | 邦題 | スター・ウォーズ:帝国の逆襲 |
レーベル | BUENA VISTA HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 1980年/1997年 | |
上演時間 | 127分 | |
監督 | アーヴィン・カーシュナー | |
出演 | マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー | |
画面 | 2.39:1/HDR10 | |
音声 | DOLBY ATMOS 英語 / DOLBY DIGITAL PLUS 7.1ch ドイツ語、フランス語 / dts 5.1ch イタリア語 | |
字幕 | 英語、フィンランド語、ドイツ語、イタリア語、ノルウェー語、スウェーデン語、フランス語 |
あらすじ
デス・スターを破壊し帝国軍に一矢報いた反乱軍だったが、帝国軍の逆襲に撤退を余儀なくされる。反乱軍は銀河の辺境の氷の惑星ホスに撤退し、そこで戦力を温存していた。帝国軍のダース・ヴェイダーは反乱軍のルーク・スカイウォーカーを探し、様々な星系にプローヴを配置して反乱軍の居所を探す。そして惑星ホスを探り当て、戦力を送り込む。反乱軍はホスからの撤退を決め、撤退戦を繰り広げるが、レイアは反乱軍の船に乗れず、ハンの乗るミレニアム・ファルコンで逃げることになる。そのミレニアム・ファルコンをルークを探すための囮としてヴェイダーは捕まえようとする。ファルコンは絶えず逃げようとするがハイパー・ドライブの故障により、窮地に陥る。そして、雲の惑星ベスピンにランド・カルリシアンを頼って逃げ込むことになる。一方ルークは、オビ=ワン・ケノービのアドバイスを受け、ダゴバ星系に行くことになる。そこにはジェダイ・マスターのヨーダがいて、ルークはフォースの使い方を学ぶことになる。しかし、ハンやレイアの危機を感じ取り、ヨーダやオビ=ワンのアドバイスを無視して救助に赴く。そして、ダース・ヴェイダーと対決し、衝撃の事実を知ることになる。
レビュー
大ヒットを記録した「スター・ウォーズ:新たなる希望」の続編にして、オリジナル三部作の中間位置にいる作品が、この「スター・ウォーズ:帝国の逆襲」であります。この作品も大ヒットを記録して、批評家、観客からも高い評価を得ている作品です。シリーズ全ての中でも最も高い評価を得ている作品であると言えるでしょう。今回、「スター・ウォーズ:スカイウォーカーの夜明け」の4K UHD Blu-rayのリリースとともに発売された「スター・ウォーズ:スカイウォーカー・サーガ」という9作品のボックスセットを入手し、それを鑑賞しています。
この作品が優れているのは、本当の意味での始まりもなく、終わりでもない点にあることだろうと言えます。始まりは前作の「スター・ウォーズ:新たなる希望」が存在していますし、終わりは次回作「スター・ウォーズ:ジェダイの帰還」が制作されることで完結に導いています。この「スター・ウォーズ:帝国の逆襲」は三部作の中間として前作を受け継ぎ、次回作へと導く羅針盤のような作品で、物語が完結していないところに優れた一面を見せていると言えます。
物語は絶えず帝国軍に追い詰められるハン・ソロとレイア姫の逃避行と、ジェダイの騎士となるべくジェダイ・マスターのヨーダの教えを受けるルークの二通りのストーリーが展開されます。冒頭では帝国軍の逆襲を受け、逃げ延びた氷の惑星ホスでの帝国軍と反乱軍の戦いがメインで描かれますが、ここでの戦いが主人公たちの運命を左右していると言えます。このシーンは1980年という時代にしては素晴らしいSFXを見せてくれ、激しいバトルが繰り広げられています。
その後、ハン・ソロとレイア姫、チューバッカ、C-3POはミレニアム・ファルコンで帝国軍の追跡を交わそうとするのですが、このシーンに限らず、物語全編でミレニアム・ファルコンの不調でハイパー・ドライブが起動せず、帝国軍から逃げることができないという展開が緊迫感を伝えているものになります。ハンや物語後半で登場するランド・カルリシアンが絶えずファルコンを調整しますが、それでもハイパー・ドライブが起動しないという展開は、ハラハラさせられるものがあります。
その逃避行の中、次第にハンとレイアがお互いを意識し始める展開は、大人のラブ・ストーリーであると言えます。レイアはハンのことを好きであるということをなかなか認めませんが、物語後半でようやくハンのことを好きであると認めます。それを受けてハンも大人の対応でレイアの告白を受け付けるところは、素晴らしい出来であると言えます。
その一方、ルークは惑星ダゴバに行き、ジェダイ・マスターのヨーダの教育を受け、フォースを身につけようとしますが、ヨーダのキャラクターがまた面白く、この異星人がジェダイ・マスターだとは信じられない展開になっています。しかし、ルークのできないことを易々とやり遂げてしまうところは、さすがジェダイ・マスターであると言わざるを得ません。しかし、ルークがハンとレイアに危機が迫っていると察知し、修行を中断して助けに行こうとするシーンでは、オビ=ワンとともに修行の中断を戒めるシーンがあり、それが後々のルークの立ち位置を予見しているように感じます。
クライマックスは、ハンやレイアを救おうとするルークと、ルークを自分の手元に置いておこうとするダース・ヴェイダーの戦いになりますが、有名なヴェイダーの台詞が、やはり印象的です。このセリフの衝撃は、観客も同様に感じますが、ジェダイの修行を中断してヴェイダーと対決したルークにとってはあまりに過酷な事実であり、彼の信念が崩れ落ちることになります。それを持って次回作に続くというのは、期待を膨らませていると言えます。
映像は4K UHDで収録されていて、物語前半の氷の惑星ホスでの氷の世界では高コントラストが映える設定になっています。また、クライマックスのルークとヴェイダーの対決は逆に黒を沈み込ませていて、フォースのダークサイドを表すものとして、リアリティを感じる描写になっています。解像度はかなり高いのですが、シーンによってはボケるところもあり、少し残念な感じもします。色合いははっきりしていて、魅力的な映像を提供しています。音響はDOLBY ATMOSにリミックスされていて、反乱軍と帝国軍の船の移動感やイオン砲などの移動感に優れていると言えます。また、いくつか登場する惑星の気象状態が頭上を含めた三次元サラウンドで再現されるので、より立体感を感じるところができます。
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