THE SHAWSHANK REDEMPTION(Blu-ray)
邦題 | ショーシャンクの空に | |
レーベル | WARNER HOME VIDEO | |
制作年度 | 1994年 | |
上演時間 | 142分 | |
監督 | フランク・ダラボン | |
出演 | ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY TrueHD 5.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 2.0ch 日本語 |
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字幕 | 英語、日本語 |
あらすじ
銀行家のアンディ・デュフレーンは、妻と愛人殺しの罪を着せられてしまい、ショーシャンク刑務所に送られてしまう。最初は誰とも打ち解けなかったアンディだが、次第にレッドを始めとする仲間達と交流を深めていく。アンディは、その銀行家としての腕を見込まれ、看守や所長達の税金対策に腕を振るっていくことになるが、彼は、自分の罪が晴らされることを望んでいた。そんなある日、彼の無実を証明する事実が明らかになる。しかし、所長の策略によってその証拠は消されてしまうのだった…。
レビュー
1994 年に公開されるや、批評家の絶賛を受け、Internet Movie DataBase での人気ランキング 1 位を誇る名作映画がこの「ショーシャンクの空に」です。アカデミー賞も期待されましたが、残念ながら「フォレスト・ガンプ」に主要部門を取られてしまった、残念な作品でもあります。
今作は、ホラー作家として人気を誇るスティーヴン・キングの中編小説「刑務所のリタ・ヘイワース」の映画化作品でもありますが、作品の出来としては、映画版が上回っているのではないかと思います。どちらも希望をテーマにした作品ではありますが、映像の力というものを実感させる出来になっています。
物語はアンディの裁判の様子から始まります。彼の回想シーンで、拳銃を持っていることが示されますが、彼は妻の不倫を許さないといいながら彼女を殺すことが出来なくて、そのまま家に戻ってしまっていると述べています。しかし、検察の主導権のまま、彼は終身刑を喰らってしまいます。
アンディは、ショーシャンク刑務所に送られるわけですが、ここでアンディの友人となり、かつ物語の語り部となるレッドが登場してきます。物語の登場時間からいって、レッドのほうが主役なのだろうと思います。しかし、何となく観ているとアンディのほうが主役のような気もしてきます。
レッドは、殺人の刑で終身刑を喰らっている人物ですが、彼の仮釈放審査会が 3 回開かれていることに注目をしたいと思います。最初の 2 回は、仮出所をしたくて、自ら「更生しました」と言っているレッドですが、そのときの審査会では、仮釈放不可という判断を下されてしまいます。これは、アンディとの付き合いが彼を変えていく段階ではないことに起因しているかと思います。最後の段階で彼は「更生したかどうか分からない」と述べていますが、これこそ、アンディとの付き合いの中でレッドが変わって行っている証拠ではないかと思います。
物語中盤では、年寄りのブルックスが希望を持つことの危険性を語っています。彼は、ずっと刑務所の中しか知らなくて、仮釈放の中で世間の中で暮らしていくことの不安感を見事に表現していきます。彼は現実世界に押しつぶされてしまい、自ら死を選んでしまうわけですが、この辺が刑務所の中で暮らし続けていることの閉鎖性を描いているものと思います。
一方、アンディは、その閉鎖性のある刑務所の中でも希望を見失わずに自らの権利を勝ち取っていきます。最初はバグスという囚人に痛めつけられていたアンディですが、それをかわし、看守の税金を軽減することで、自分の立ち位置を確保していきます。また彼は、図書館の予算確保に精力を注ぎ、見事に図書館の拡充に努めることになります。
そんな彼も、新入りの囚人から自分の無実を証明する証拠を得て、希望に胸が膨らみますが、裏金作りに余念のない所長の魔の手にかかって、新入りの囚人は殺されてしまいます。証拠を失ったアンディは意気消沈するのですが、それでも希望は失わずに、刑務所の外で暮らすことを夢見ています。
物語のクライマックスは、アンディの脱獄シーンですが、ただ脱獄するのではなく、刑務所の自分がやった裏金作りをマスコミに明らかにして、看守や所長を追い込むシーンなどは、観ていて拍手喝さいというところでしょう。
レッドは、最終的には仮釈放されますが、やはり長い間刑務所で暮らしていたので世間に馴染まずに、ブルックスと同じ道を辿りそうになります。レッドが死を選ばなかったのは、やはり希望を持ち続けたアンディの存在があったからであろうと思います。彼の指示に従って、仮釈放違反をしてまで、メキシコのアンディのいるところまでたどり着いたのは、友人の存在があったからであろうと思います。
画質は、1080p のハイビジョン画質ではありますが、あまり高精細という感じではなく、落ち着いた画質になっています。刑務所内の暗いシーンが多いせいもありますが、多少黒が潰れ気味かな、と思わせるシーンが多々ありました。音声は、DOLBY DIGITAL 2.0ch 日本語の吹き替え音声で聞きましたが、あまりサラウンド感はなく、ただのステレオ音声という感じがします。
このディスクは、輸入盤 Blu-ray なのですが、ディスクの作りが日本向けと共通になっているせいか、再生すると日本語の警告画面が出て、デフォルトの状態が、日本語字幕付、DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語という状態で再生されます。これは少々驚きの仕様で、米国盤で日本語仕様というのはお得かなという気がします。
また、この作品は、もともとの劇場公開時にはコロンビア・ピクチャーズ配給で公開されています。最初のビデオ化のときにもコロンビア・トライスター・ホーム・ビデオからリリースされています。その後、製作会社であるキャッスルロック・エンターテインメントが、ワーナーの傘下に入り、ビデオリリースはワーナー・ホーム・ビデオからのリリースに変わっているという経緯を得ています。
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