UNSTOPPABLE(Blu-ray)
邦題 | アンストッパブル | |
レーベル | 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2010年 | |
上演時間 | 98分 | |
監督 | トニー・スコット | |
出演 | デンゼル・ワシントン、クリス・パイン、ロザリオ・ドーソン | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch スペイン語、フランス語、ポルトガル語 |
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字幕 | 英語、スペイン語、ポルトガル語、広東語、中国語 |
あらすじ
ペンシルバニアの鉄道基地である人的ミスと、ディーゼルカーの故障から、危険な液体などを積んだ列車が無人で走り始めてしまう。その列車は次第にスピードを上げ、人口密集地まで猛スピードで接近しつつあった。鉄道管理局は暴走する列車を止めようと様々な手段をとるが、どれも失敗してしまう。そんな中、荷台を積んで走っていたバーンズとコルソンのディーゼルカーは、暴走列車と遭遇し、彼らは暴走列車を止めるべく、ディーゼルカーを逆走させて接近を試みる。果たして彼らは暴走列車を止めることはできるのか。
レビュー
実際に起きた事件をベースにしたトニー・スコット監督のスマッシュヒット作がこの「アンストッパブル」です。興行収入も北米だけで、8千万ドルを稼ぎだしています。しかし製作費自体は1億ドルを超しているようで、北米だけでは製作費回収とはならなかったようです。
実際に起きた事件をベースにしていることだけあって、物語にリアル感を感じますが、この映画の主役はというと主演であるデンゼル・ワシントンとクリス・パインというよりは暴走する列車が主役であるように撮影されているのが特徴だと思います。人間ドラマも一応はありますが、とにかく危険な液体を積んだ暴走列車が人間の止めようとする意思を振り切り、どこまでも走っていき、人口密集地である都市に近づいて住民を危機にさらしてしまうというところに物語の中心が置かれているかと思います。
その列車の暴走自体も単純な人間の手順無視と、列車の故障という人的ミスと機器的ミスが重なった結果というのが、リアリティあります。普通なら起こらない事件が、偶然の重なり合いの結果起きてしまう、そんなところに物語の面白さがあります。
その一方でどちらかというと軽視されている主人公たちの人間ドラマも一応はある訳で、デンゼル・ワシントン扮する勤務歴28年のバーンズと新米のクリス・パイン扮するコルソンの最初はぎくしゃくした関係から次第に自分の状況を語り合い、事故に対処すべく協力していく様が描かれており、その辺は後半で生かされているかと思います。
また、ロザリン・ドーソン演じる司令塔のフーパーと、バーンズ、ボスのガルビンとの会話劇も魅力の一つであります。彼らの自分たちの都合だけで語り合っている様は、結構面白いところがあります。間に挟まれて苦悩するフーパーのバーンスの行動に対する期待と不安の表れは、彼女も主役の一人として、見て取ってもいいのではないかと思います。
物語として実話をベースにしているだけあって、劇中のマスコミの報道が頻繁に入るのも印象に残ります。いくつものマスコミがヘリまで飛ばして事件を中継していく様は、物語にリアリティを与えているかと思います。ただ、少々それが過ぎている感もあり、テレビの画面が多すぎと思うところもあります。
映像は十分な色乗りで、きれいな発色を出しています。フィルムグレインは結構見受けられますが、それがまた映像のリアリティを醸し出すのに貢献しています。少し落ち着いた色合いでもあり、トーンとしてはクリアな印象を受けます。音響はdts-HD MA 5.1chサウンドですが、全チャンネルフル解放という感じで、魅力的なサラウンドを作り出しています。列車の重々しい感じを十分に再現しているかと思います。
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