X2
邦題 | X-MEN2 | |
レーベル | 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2003年 | |
上演時間 | 134分 | |
監督 | ブライアン・シンガー | |
出演 | パトリック・スチュワート、ヒュー・ジャックマン、イアン・マッケラン | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 / DTS 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 2.0ch スペイン語、フランス語 |
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字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
ミュータントによる大統領暗殺未遂事件が発生し、事態を重くみた政府はミュータント狩りを実施する。その先頭に立つのはストライカーという男。実は彼の息子もミュータントだった為、ミュータント達に憎しみを抱いていた。今回の大統領暗殺未遂事件も彼が仕組んだことだった。ミュータントの根絶やしを図るストライカーはミュータントたちのリーダーであるプロフェッサー X を拉致し、彼をマインドコントールすることでミュータント抹殺を図る。難を逃れたミュータントたちは、かつての宿敵マグニートと一時的に手を組んでストライカーの野望を阻止しようと行動を起こし始める。
レビュー
2000 年に大ヒットした X-MEN の続編に当たるのがこの作品です。原題ですと “X2” とちょっと続編とは判りづらいようなタイトルになっていますが間違いなく続編です。主要登場人物も出てきますし、新キャラクター登場もまさに続編といったところです。
前作では特殊な能力を持った者たち = ミュータント同士の戦いを通じてミュータントを恐れる人類との共存を図ろうとするプロフェッサー X とその仲間たちの苦悩を派手なアクションシーンや SFX を通じて描いていましたが、今作では前作の敵であったものたちが一時的にではありますが、一致協力して人類と戦いはじめところが肝かと思います。
1989 年の「バットマン」以降、アメコミ作品の映画化といいますと画面もストーリーも暗く、主人公が苦悩する映画が多かったように思いますが、前作および今作では人類と違う自分に苦悩する主人公たちを描きながらも割と痛快なストーリー展開になっているところが観やすいかなと思います。作品のバックグラウンド的には一般と違うものを排除しようとする人間そのものの未熟感を描きたいのだと思いますが、それだと重苦しい話になってしまいますし、2 時間では描ききれないでしょう。それこそ「スタートレック」の TV シリーズ辺りでないとそういったテーマは描けないと思います。
残念なことに他のアメコミヒーロー物に比べても主要登場人物も多い為、どうしても各キャラクターの描き方が浅くなりがちなような気がします。製作者側もその辺は分かっているのか、基本的にはヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンの苦悩と、パトリック・スチュワート演じるプロフェッサー X およびイアン・マッケラン演じるマグニートの対立をメインに描いていると思われます。
今作ではその対立しているはずのプロフェッサー X とマグニートが一時的にとはいえ協力するわけですから面白い展開だなと思います。多分第三作が作られるときはまた対立する立場になるのだろうと思いますが。
またウルヴァリンの出生の秘密が何となく明かされ始めているところが今作のポイントかなと思います。前作でも主人公ではありましたが、どことなく一匹狼風の彼でしたので、近作の出生の秘密が明かされていくところは何となく納得するところであります。
新キャラクターの一人は瞬間移動をするキャラクターという設定でしたが、描き方が「マトリック リローデッド」に出てきたアルビノ兄弟みたいだったのは「なんか似ているな。」と思わず笑ってしまいました。まあ SFX の製作会社は違うはずでしょうから偶然似たような描き方になったのだと思いますが。
物語りのラストで主人公メンバーの一人が死んだように描かれたり、子供の一人がマグニート側についてしまう展開になっていますが、何となく第三作目で死んだはずのそのキャラクターが復活したりミュータントの子供が主人公側に立ちはだかる展開になりそうかなと思いますがどうなりますことやら。
画質は画面も明るく、実に自然な映像を映し出しております。SFX を多用しているため CG も多いのですが、CG 部分が美しいのは別にしてロケーションのシーンもなかなか魅力的な映像を映し出しています。音響は、DTS 5.1ch で再生しましたがアクション大作に恥じない迫力ある音響効果を演出しております。サラウンドの空間が広い印象を受けました。
余談ですが、プロフェッサー X を演じたパトリック・スチュワート氏は「新スタートレック」のピカード艦長役で有名ですので、どうしてもピカード艦長に見えてしまうのが「スタートレック」ファンの性のようです。
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