ZOMBIELAND
邦題 | ゾンビランド | |
レーベル | SONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2009年 | |
上演時間 | 88分 | |
監督 | ルーベン・フライシャー | |
出演 | ウディ・ハレルソン、ジェシー・アイゼンバーグ エマ・ストーン |
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画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語 | |
字幕 | 英語、フランス語 |
あらすじ
アメリカはウイルスの蔓延により、住民の大半がゾンビと化していた。その中を32の自分に科したルールにより生き延びた大学生の若者コロンバスは、自分の家族を探してオハイオに向かっていた。その過程で、タラハシーと名乗る中年の男性と出会ったコロンバスは、彼の車に搭乗して、アメリカを移動する。そして、スーパーの中で、ウィチタとリトル・ロックを名乗る少女の姉妹と出会う。ウィチタとリトル・ロックは誰も信用をせず、タラハシーの車を乗っ取ってカリフォルニアの遊園地に行こうとする。コロンバスとタラハシーは、別の車を乗っ取って、彼女たちを追いかけ、故障のため立ち往生していた少女たちを拾って、カリフォルニアに到着する。ウィチタとリトル・ロックは、遊園地に二人だけで行くが、ゾンビの群れに襲われる。そこにコロンバスたちが救援に行く。
レビュー
使い古されたゾンビの物語を、痛快なコメディと、激しいバイオレンスシーンを満載したことで、雰囲気を一新した作品がこの「ゾンビランド」です。興行収入的にも大ヒットを記録し、ゾンビ物としては成功を収めた作品です。
ゾンビが使い古されたのは、最初のゾンビ映画から、次第にギャグにしかならなくなってきたからでありますが、そこを逆手にとって、最初からコメディの要素を作品の中に込めたのは、内容の出来の良さに繋がっているかと思います。主人公コロンバスが、生き延びるために自らに化した32のルール、「車の後部座席を確認しろ」だとか「ゾンビは二回叩け」だとか、そういったルールが、作品の世界観を作り出しているかと思います。
また、アメリカではR指定を受けているように、ゾンビが人間を襲うシーンだとか、コロンバスたちがゾンビを倒すシーンなどで、バイオレンスシーンがかなり強烈に映し出されています。結構衝撃を受けるのですが、これがゾンビのリアリティを生み出していると言え、世界がゾンビに覆われているという説得が、納得のいくものになっています。
物語は、一人ゾンビと戦って逃げていたコロンバスが、同じく一人生き延びてケーキであるトウィンキーを探し求めるタラハシーと出会い、二人でアメリカを移動し、またスーパーの中で、ゾンビから同じく逃げていて、カリフォルニアにある「パシフィック・プレイランド」がゾンビのいない場所であることと信じている二人の姉妹ウィチタとリトル・ロックと出会って、騙し騙されながらも一緒に行動する様が描かれています。
カリフォルニアにある「パシフィック・プレイランド」は、確かにゾンビがいない場所ではありましたが、姉妹が到着することで、ゾンビを引き寄せてしまいます。それをコロンバスとタラハシーがどう助け出すかが、物語のクライマックスであり、ゾンビ映画としてのある種の爽快感を演出していると言えます。
カリフォルニアで手に入れたスターマップで、コロンバスたちは、俳優のビル・マーレイの家に到着しますが、なんとビル・マーレイ本人がそのままで登場するのは驚きです。そして、ビル・マーレイの登場とともに、映画の配給会社であるコロンビア・ピクチャーズの大ヒット作「ゴースト・バスターズ」のギャグが入れてあるのは、面白いところであり、中盤の見所であります。まあ、ビル・マーレイも意外な形で画面から姿を消すのでありますが、その辺はゾンビと関係なく、面白いところです。
映画会社に配慮したのか、登場人物の過去を語るのに、コロンビア・ピクチャーズの映画のタイトルが登場するのも、マニアックだなと思わせるところではあります。ウィチタが1997年の「アナコンダ」なんて映画がポンと飛び出すのは、いいギャグだなと思います。一方で大作であり、コロンビア・ピクチャーズとは関係ない「タイタニック」もセリフで登場し、ギャグにしているのが愉快です。
映像は、色乗りがなんとなく十分ではなく、何処と無く白ッ茶けた感じのする色調をしています。クライマックスの遊園地のシーンも、夜のライトアップをしているシーンでありながら、魅力に少々欠けるところです。音響は5.1chのサウンドが魅力的に鳴っています。サラウンドが効果的に鳴っていて、映画に引き込まれる感じがあります。
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