アイアンマン 2
No Image | 原題 | IRON MAN 2 |
レーベル | PARAMOUNT PICTURES HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2010年 | |
上演時間 | 123分 | |
監督 | ジョン・ファヴロー | |
出演 | ロバート・ダウニー・Jr.、グウィネス・パルトロー、ドン・チードル | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 | |
字幕 | 日本語 |
あらすじ
自らがアイアンマンであることを認めたトニー・スタークには、様々なトラブルが降りかかっていた。まずは、軍がパワード・スーツの所有権を主張して、トニーからパワード・スーツを取り上げようとしていた。また、スターク・インダストーズはスターク・エクスポを開催することになったが、ライバル企業のハマーが同じくパワード・スーツを作ろうと画策し、スタークに宣戦布告をする。スターク・インダストリーズの社長を秘書のペッパーに譲ったトニーだったが、今度は父であるハワードと共同でアーク・リアクターを開発していたアントン・ヴァンコの息子、イワンが父の遺志を継いでアーク・リアクターを開発し、トニーに襲いかかる。トニー自身のアーク・リアクターも、稼働させるためのパラジウムの毒が体に回り、段々生命の危機に迫られる。自暴自棄に襲われるトニーだったが、次第に父、ハワードの息子への伝言に気づき、事態の解決に当たろうとする。
レビュー
大ヒットを記録した「アイアンマン」の第二作目にあたり、新たな敵や味方になる新キャラの登場、父親の存在などがクローズアップされてくるのが、この「アイアンマン 2」です。作品の出来は前作ほどではないのですが、ロバート・ダウニー・Jr.の名演と相まって、大ヒットを記録している作品です。
今回の「アイアンマン 2」は、話がとっ散らかっている印象を受けます。新しい敵、イワン・ヴァンコと彼と手を組んで軍にパワード・スーツを売り込もうとする軍需産業の社長、ハマーの暗躍、新たにトニーの秘書になるシールドのエージェント、ナターシャ・ロマノフの登場、トニーの秘書だったペッパーの社長就任、そして、軍人のローディがパワード・スーツを着てしまい、軍のために働く、と様々な展開が入り組んで描かれています。
敵であるイワン・ヴァンコもそんなに強敵という印象はなく、あまり強い存在になっていないところが、この映画の弱点かなという気がします。トニーと同じくアーク・リアクターを製作し、父アントンの恨みを晴らそうと画策はしているのですが、ハマーと手を組んだあたりから画面に登場するシーンが少なくなり、クライマックスまで活躍しないところが、敵としての存在感のなさを示していると思います。
むしろ、トニーと彼を取り囲む人々との苦悩が中心的に描かれているように思います。トニーは、アーク・リアクターを改良してはいるのですが、動力源であるパラジウムがトニーの健康を損ない、彼を死の淵に追い込んでいく様を詳細に描くことで、トニーの人間臭さを浮き上がらせています。それに抗うように、周囲の人々と接触していく様子がこの映画の主題になっていると言えます。
今回から軍人であるローディを演じているのがドン・チードルになっていますが、彼がトニーの作ったパワード・スーツを着てしまい、軍のために戦うという設定も今作から生かされています。でも、イワンの策略により、トニーに襲いかかるという展開は、味方が敵になるという脅威を描いており、むしろこっちがメインになっています。
そして、今作から登場するエージェント、ナターシャ・ロマノフが、後の活躍とは思えないほど、まだまだ未熟的な感じを醸し出しているのが、特徴かなと思います。「アベンジャーズ」や「キャプテン・アメリカ」シリーズで活躍するナターシャですが、今作ではクライマックスで少し活躍するぐらいです。
映画のエンドクレジット後のおまけ映像は、ソーのハンマーであるムジョルニアがニュー・メキシコで発見される、という「マイティ・ソー」に繋がる描写になっています。それにとどまらず、今作ではニック・フューリーが結構登場し、トニーがアベンジャーズ計画への参画に不適合だという話をするところは、面白いと思います。確かにトニーの性格は、ヒーローらしくないところにあると思います。
Apple TVのデフォルトアプリであるiTunes Moviesでレンタルをした本作ですが、画質はHD画質として良好で、解像度、色乗りは十分であると言えます。シーンによってはフィルム撮影の影響か、少しグレインが散見されるところもありますが、あまり不満は持たない映像であると思います。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chですが、意図的にサラウンドに音を振っていない印象を受けます。一聴するとフロントメインの音響効果のような感触を受けますが、アクションシーン等ではサラウンドも自然に鳴っていて、音に包み込まれる感触はあります。
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