若草物語(1994)(4K UHD/iTunes Movies)
No Image | 原題 | LITTLE WOMEN |
レーベル | SONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 1994年 | |
上演時間 | 118分 | |
監督 | ジリアン・アームストロング | |
出演 | ウィノナ・ライダー、ガブリエル・バーン、トリニ・アルヴァラード | |
画面 | 1.85:1/DOLBY VISION | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 | |
字幕 | 日本語 |
あらすじ
南北戦争が起こっていた時代のマサチューセッツ。父が出兵中のマーチ家は4人の姉妹が健気に生きていた。もともと貧しい生活をしていたマーチ家だったが、父が出兵したことで、さらに生活は厳しくなる。しかし、残された母と、メグ、ジョー、ベス、エミーの4姉妹は仲良く暮らしていた。その中で、ジョーと隣人の若い男性、ローリーは仲良くなり、ローリーと4姉妹が会話を交わすようになる。お互いに文通生活を送り、親交を深めていく。ジョーは創作の能力があり、小説を書いていた。メグも社交界デビューを果たして、社交界に名を轟かせることになる。ベスは、彼女たちよりも貧しいドイツ人家族を救おうとして、病気にかかってしまう。免疫のないエミーは実家を離れて生活することになり、ローリーに「死ぬ前にキスをしたい」という話をする。出兵した父も自宅に戻り、何年かが過ぎ、ジョーはニューヨークに渡り、小説を売り込もうとして、一人のドイツ人教師と知り合いになる。メグは結婚をして子供を授かる。ベスは病気の障害で生命の危機に陥っていた。そしてエミーは大叔母とヨーロッパを巡り、ローリーと再会する。
レビュー
ルイザ・メイ・オルコットが1868年に出版した自伝的小説「若草物語」を、「バットマン・リターンズ」の制作に携わったデニース・ディ・ノビィが制作に関わり、女流監督ジリアン・アームストロングが監督をした1994年版の映画化作品が、この「若草物語(1994)」です。古典的名作が原作であるがゆえ、何回か映画化されていますが、今作は、当時の若手女優たちが共演していて、出来の良い作品に仕上がっています。
物語は自伝的小説を原作としていることから、コスチューム・プレイの映画に仕上がっています。1868年のアメリカの片田舎を舞台に、出兵中の父がいない中で、慎ましく暮らしている4姉妹たちの生活をじっくり描いています。その中でも、主役たりうる役を演じているのは、ジョーであろうと思います。彼女は4姉妹の中でも文筆業に長けていて、その時その時で小説を記しています。そして、それが最後には成功をするという展開まで待っていることになります。
また、マーチ家は隣人で家庭教師に学問を教わっているローリーという若者と知り合いになります。ローリー自身は、「いつの日かマーチ家の一員になりたい」という希望を持っていて、最初に仲良くなったジョーと関係を深くしたいと思うようになりますが、ジョーがそれを拒絶し、友人のままでいることになります。ローリーが最終的にどのようにしてマーチ家の一員となるかは、物語の意外な展開の一つであると言えますが、そのヒントはストーリーの中にいくつか潜んでいます。
4姉妹のうちで影が薄いと感じるのはベスではないかと思います。彼女自身はピアノを弾き、近所に住む貧しいドイツ人を援助しますが、そのためにドイツ人が感染していた病気に感染してしまい、その後の人生に暗い影を落とすことになります。ベス自身には浮いた話もなく、病気の後遺症から人生の末路まで描かれることになってしまいますが、それはかわいそうな展開であるなと思います。
末娘であるエミーは、結構やんちゃで、ジョーの小説を燃やしてしまったり、ベスの病気に対する免疫がないことからマーチ家を離れて生活をしたり、大叔母のエスコートでヨーロッパを訪問していて、そこでローリーと再開したりと、結構展開の早い人生を送っていると言えます。そのため、ラストの彼女の幸せは、意外と言えるところもあり、驚きを持って迎えられます。
映像は4K UHD/DOLBY VISIONで提供されています。解像度はシーンによって異なり、屋外の日の光が差すシーンでは、かなり高い解像度を示していますが、屋内のシーンではあまり高解像度というわけではありません。ただ、DOLBY VISIONの高コントラスト感は映画全般を覆い、雪のシーンや新緑のシーンなどで効果を発揮していると言えます。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chでありますが、文芸ものであるためにサラウンドが発揮するシーンは少ないです。環境音が時々サラウンドするぐらいで、台詞中心の音響効果になっているため、センターチャンネルが活躍するシーンが多いです。
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