2001:A SPACE ODYSSEY(4K UHD Blu-ray)/2001年宇宙の旅/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

2001:A SPACE ODYSSEY(4K UHD Blu-ray)

2001:A SPACE ODYSSEY 4K UHD Blu-rayジャケット 邦題 2001年宇宙の旅
レーベル WARNER BROS. HOME ENTERTAINMENT
制作年度 1968年
上演時間 149分
監督 スタンリー・キューブリック
出演 ケア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド、ウィリアム・シルヴェスター
画面 2.20:1/DOLBY VISION
音声 dts-HD MA 5.1ch 英語
DOLBY DIGITAL 2.0ch 日本語
字幕 日本語、英語

あらすじ

太鼓の昔、類人猿たちは食糧不足に悩み、また水を巡って別の種族と諍いを起こしていた。その類人猿たちの前にモノリスが現れ、類人猿たちの脳に影響を与える。モノリスが類人猿たちに与えた影響は、道具を使って動物たちを倒す方法だった。動物を倒して食糧不足から解放された類人猿たちは、別の種族が水を巡って争っている最中、動物の骨で別の種族の類人猿を倒してしまう。そこから一気に時代は未来に飛び、人類は宇宙に進出していた。アメリカのヘイウッド博士は、月に出かけていった。そこでは、モノリスが月の地中に埋められていて、トップシークレットの扱いで調査をしていたのだった。モノリスは人類ではない別の生命体によるものと判断されていたので秘密裏にされていたが、ヘイウッド博士が視察中謎の信号を発して沈黙してしまう。その18ヶ月後、宇宙船ディスカバリー号は木製に向かって飛行していた。木星探査が目的で、木星で探査をするための乗組員は冷凍冬眠され、船内で起きているのはボウマン船長とプール、そしてコンピューターのHAL9000だけだった。そのHALがプログラムの矛盾からプールを抹殺し、ボウマン船長をディスカバリーから排除する。ボウマンは決死の覚悟でディスカバリーに戻り、HAL9000の論理回路を停止させる。そして、ディスカバリーが木星に向かう真の理由を知る。

レビュー

1968年に製作され、その後のSF映画に多大なる影響を与えた大作が、この「2001年宇宙の旅」です。2018年に製作50周年を迎えて様々なイベントが開かれ、その際に4K UHD Blu-rayを購入し、添付されていたBlu~ray Remasteredバージョンで鑑賞しましたが、今回、改めて4K UHD Blu-rayで鑑賞し直しています。Rotten Tomatoesの批評家評価は92%、観客評価も89%と高く、IMDbでのファンが選ぶトップ250の中で、88位に位置している作品でもあります。製作費を大きく上回る興行収入で、ヒットを記録しています。

この映画が難解であるという意見をよく聞きますが、この映画を見るだけでは確かに難解と言われても仕方ないと思います。それは、本来説明すべきシーンで、説明を極力省いてしまい、映像と音響だけで体感させようとしているからです。説明がないので、ストーリーの展開がわからないところだらけで、難解に感じてしまうのも仕方ないと思います。ただし、この映画はアーサー・C・クラークの小説版を読むと、非常に明確に説明がなされているために、謎が全て解決するという仕組みになっています。ただ、小説版も映画版と設定が異なる部分もあるので、完全なフォローができているかというと無理が生じていますが、少なくとも小説版では謎が全て明らかになっています。

また、この映画は音の使い方がうまい映画であると言えます。本来予定していたオーケストラの音楽を使わずに、クラシックの音楽を多用していたり、宇宙船が飛行する際には宇宙が真空で音が届かないのを忠実に再現するために、無音で飛行するという徹底ぶりです。また、プールが船外活動をする際には呼吸音だけが聞こえるといった凝りようでもあります。

すでに過去から何回か鑑賞している作品ではありますが、今回の4K UHD Blu-rayバージョンは、かなり高画質であると言えます。映画館では製作50周年を記念して、IMAXシアターで上映をされましたが、当時のIMAX DIGITALシアターは2Kの解像度しかなかったので、オリジナルのフィルムである65mmの解像度を忠実に再現しているのはこの4K UHD Blu-rayになってしまい、そのための効果というものが如実に表れています。

今回、3年ぶりにBlu-rayバージョンから4K UHD Blu-rayバージョンで鑑賞いたしましたが、画質は4K/DOLBY VISIONで提供されており、マスターフィルムである65mmフィルムの色調整やゴミ、傷の排除といった手直しにより、かなりの高画質で提供されています。フィルムの粒子は見えるのですが極小で邪魔することもなく、映像の解像度がかなり高めに出ています。また、コントラスト、色合いもHDRの効果がよく出ていて、リアリティある映像を提供しています。あまりのリアルさに、特殊効果のアラが見えてしまうぐらいに高レベルの映像になっています。音響はdts~HD MA 5.1chのトラックが2つあって、今回はTheatrical Mixでの鑑賞にしました。65mmの音声トラックは6チャンネルトラックで、スクリーン裏に5ch、サラウンドに1chという体制になっていますが、意外と音は広がります。音質は少々高音が固く、耳障りなところもありますが、ボリュームを下げて視聴すると、臨場感あふれた音響になっています。

なお、この4K UHD Blu-rayは米国版ではありますが、日本語設定をしている4K UHD Blu-rayプレイヤーで視聴すると、通常の4K UHD Blu-rayでは日本語メニュー、日本語字幕、日本語吹き替え音声での鑑賞が可能になっています。全世界共通仕様の4K UHD Blu-rayになっていると思います。映画は序曲、途中休憩、終曲まで再現された完全版での収録になっていますが、劇場では実施された本当の休憩時間の分は省かれています。

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