ALIEN VS. PREDATOR/エイリアンVS.プレデター/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

ALIEN VS. PREDATOR

ALIEN VS. PREDATOR DVDジャケット 邦題 エイリアンVS.プレデター
レーベル 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2004年
上演時間 108分
監督 ポール・W.S.アンダーソン
出演 サナ・レイサン、ラウル・ボヴァ、ランス・ヘンリクセン
画面 2.35:1/アナモルフィック
音声 dts 5.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語
DOLBY DIGITAL 2.0ch スペイン語、フランス語
字幕 英語、スペイン語

あらすじ

1904年の南極大陸で、住民たちがプレデターに殺害される。その100年後の2004年、ウェイランド・インダストリーのウェイランドは、考古学者や登山家などを招集し、南極大陸にあると言われる謎のピラミッドを探しに行く。しかしその一群の到着を既にプレデターは感知し、1人1人抹殺を開始する。プレデターの母船から放たれたビームにより、地下に眠るピラミッドへの道を発見したレックスやウェイランド以下のチームは探索に出るが、そこには史上最悪の異星生命体・エイリアンが眠っていた。そして彼らの到着によりエイリアンが目覚めてしまう。かくしてプレデターとエイリアン、2つの異星人と相対することになるレックスらは、最終的にはプレデターと手を組んでエイリアンの消滅を目論む。その過程で分かるピラミッドの謎。それは意外な展開だった。

レビュー

20世紀フォックスの2大ヒット作「エイリアン」と「プレデター」をミックスアップしたらどうかというのがこの「エイリアンVS.プレデター」です。先にコミックやTVゲームなどでこの両者の共演する話は作られていましたが、ファンの期待を受けて製作されたのがこの映画版です。当然のことながらある程度はヒットしましたが、作品の出来はどうかというと、ちょっとな、と思わせるところはあります。

物語的には両方の映画の設定をそのまま生かしてなおかつ2大エイリアンの対決をメインに持ってこなければならない、しかもそれに人類を絡めなければならないという難しい展開ではありますが、監督がB級映画を作らせたらピカ一のポールW.S.アンダーソンなため、出来は今ひとつといったところです。

人類側のキャラクターを知らないメンバーで固めたのは新鮮さがありますが、彼らが次々に殺されていくさまは、何かホラー映画を見ているような気分になってきます。唯一おぉと唸らされたのは、ウェイランド社のボスが「エイリアン2」でアンドロイドのビショップを演じたランス・ヘンリクセンであるところで、映画の設定をうまく使っているのかなとも思いましたが、彼の目的がよく分からないうちに途中でフェードアウトしてしまい、生かしきれていないなと思います。例えばかつての「エイリアン」みたいに生物兵器としての利用を考えていたとかあれば、それなりの出来になっていたと思うのですが。

最初に紹介される探査チームのメンバーがレックスという女性なので、多分この人が生き残るのだろうなと思うと、やっぱりその通りになってしまいます。それどころかプレデターと手を組んでエイリアンを倒すなど、かなり無謀と思われる展開ではあります。

エイリアンとプレデターの戦いのシーンは結構面白いとは思うのですが、これが始まるまで前半1時間使って、探査チームが次第にピラミッドの中に追い込まれていく過程をじっくり描いているために少々前半は退屈です。それもキャラの描き方が深いわけでもないので、どのキャラが殺されようが感情移入できないという、ただゲームでのキャラの死のような感じになっているのは残念です。

その分後半はプレデターとエイリアンの対決でそれなりに楽しませてくれますが、何かエイリアンが弱いような気がします。エイリアン側に単独の映画であった怖さのようなものが全然ないので、ヒーローがプレデター、悪役がエイリアンという単純な構図で語られてしまっているきらいはあります。まあプレデターも次々にエイリアンに殺されていくので、それなりにエイリアン側も善戦しているとは思いますが、ちょっと物足りないなと思ったりします。

ピラミッドの謎はかつてプレデターが過去に人類に作らせ、生贄としてエイリアンに人類を捧げるということだったのが、エイリアン側の暴走によりそれに失敗してしまい、退避していたというところは、面白いと思います。このシーンのエイリアンがうじゃうじゃ出てくるシーンは圧巻の一言だと思います。

画質はDVDであることを忘れるぐらい良好です。色乗りが十分で、また暗いシーンもきちんと描き切っているためにバトルシーンもそれなりに見ることが出来ます。音響はdts 5.1chで視聴しましたが、かなりのワイドレンジで、サラウンドも効果的に使われています。作品自体の出来は今ひとつですが、サラウンドが面白いので評価としては1ランク挙げられると思います。エイリアンが背後を通る音響効果など、バトルシーンは魅力的です。

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