AVENGERS:AGE OF ULTRON(Blu-ray 3D)
邦題 | アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン | |
レーベル | BUENA VISTA HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2015年 | |
上演時間 | 141分 | |
監督 | ジョス・ウェドン | |
出演 | ロバート・ダウニー・Jr、クリス・エヴァンス、マーク・ラファロ | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 7.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語 |
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字幕 | 英語、フランス語、スペイン語 |
あらすじ
アベンジャーズは、スコビアにあるハイドラの研究所を攻撃していた。目的は、ハイドラが持っていたロキの杖の奪還にあった。アベンジャーズは作戦に成功するが、ハイドラが研究していた超能力者の双子に襲われ、スタークは仲間が全員死亡する悪夢を見せつけられる。そのため、戦いが終わった後、スタークはバナーとともに、ロキの杖の力を借りて、人工知能による世界平和の研究をする。しかし、うまくいかなかった人工知能は、ジャービスの知能を借りて、「ウルトロン」と名乗る人工知能が誕生し、人類の歴史から、アベンジャーズが世界平和に邪魔な存在だと認識する。そして、ウルトロンとアベンジャーズによる戦いが始まった。
レビュー
マーベル・コミックの人気ヒーローが集結して、平和のための戦いをするシリーズ第2弾が「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」です。世界的にヒットはしましたが、さすがに第1作の「アベンジャーズ」の興行収入を越すことができず、まさかの「ジュラシック・ワールド」にも負ける、という記録を残しています。
今回のアベンジャースの敵は、アイアンマンことトニー・スタークが世界平和のために作り出した「ウルトロン」が逆に、アベンジャーズを敵と認識し、アベンジャーズ、ひいては人類そのものを抹殺しようというのがその骨子であります。平和のための人工知能が逆に平和を乱す存在になるということが、物語的におもしろいところであります。
物語は意外と暗い展開になっているのが特徴です。それはアベンジャーズが、世界各国で「ウルトロン」と相対峙し、そのために街が破壊され、かえって平和のための戦いのはずが、アベンジャーズによる世界崩壊を描いているところに、物語の重苦しさがあると思います。特にアフリカでのアイアンマンとハルクの戦いは、完全にアベンジャーズによる暴走ですので、その被害の大きさがきつく描かれていると思います。
また、クライマックスのスコビアでの「ウルトロン」との最後の決戦は、スコビア全体が崩壊していく様を描いていますので、街に住む人々の阿鼻叫喚ぶりが克明に描かれ、悲壮感が漂っていると思います。そうでなくても、「ウルトロン」が操るアンドロイドの数の多さは、アベンジャーズの手に余る多さで、絶望感が感じ取れます。
悪の組織、ハイドラの手によって研究された双子の超能力者たちが、アベンジャーズの前に立ちはだかるというのも、物語の中心的ストーリーにもなっています。特に人の心を操るワンダの能力によって、アベンジャーズたちが苦悩するというのは、物語上大きな痛手になっていると思います。
物語中盤で、街を破壊して非難の的になっているアベンジャーズたちが隠れるのが、ホーク・アイの住処で、彼の家族が描かれるのは、物語的に深みを与えているかと思います。ここで、アベンジャーズたちの反目と協力が改めて描かれているかと思います。
クライマックスは、スコビアが破壊される様を描いていますが、爽快感というのはなく、虚脱感が感じられるものになっています。ヒーローによる必死の活躍にもかかわらず、街を救えなかったというのは、全人類の平和のためとはいうものの、ある種の悲壮感を持って描かれていると思います。
「ウルトロン」に対峙するのは、スタークが新たにジャービスから生み出した「ビジョン」という人工知能で、その立ち位置の違いが、「ウルトロン」の存在を生み出していると思います。「ビジョン」自身はアベンジャーズの一員になっていますので、彼自身がヒーローになっているのですが、唐突感は否めない、と思います。
映像は3Dのシネスコサイズですが、多少黒が浮いているような感じはします。色乗りも若干ですが薄く、ちょっと魅力は感じきれないところはあります。ただ、解像度、画面の奥行き感は、きちんとしていて魅力的ではあります。音響は、音圧レベルがかなり低いので、サラウンドをしていてもちょっと控えめに感じられるところがあります。サウンドフィールドはちゃんとしているのですが、迫力がない印象を受けます。
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