the BIG BOSS
邦題 | ドラゴン危機一発 | |
レーベル | 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 1971年 | |
上演時間 | 99分 | |
監督 | ロー・ウェイ | |
出演 | ブルース・リー、マリア・イー、ジェームズ・ティエン | |
画面 | 2.35:1/アナモルフィック | |
音声 | DTS 5.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 2.0ch 広東語、北京語 |
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字幕 | 英語 |
あらすじ
田舎から出てきたチェンは、知り合いのシューを頼って製氷工場で働き始める。その製氷工場では、麻薬の密輸が行われていて、それを知った者たちは次々と消されていった。シューもその被害者の一人となり、チェンは、母との約束で争いに巻き込まれないように、という誓いを破って麻薬密売の秘密を探ることとなる。
レビュー
ブルース・リーの香港映画第一作目となるのがこの「ドラゴン危機一発」です。香港では、当時興行収入の新記録を達成したという逸話が残っています。
ブルース・リーが主演の作品ではありますが、物語冒頭では、彼よりも工場で働くことになる仲間のジェームズ・ティエン扮するシューの方が主役であるかのように物語は進んでいきます。それは、リー扮するチェンが、約束を守って、無駄な争いに身を投じないというところが来ているものでもあります。
前半の 30 分は、シューの格闘シーンが多く、チェンの出番は少なくて、その存在感は、あまりないと言わざるをえません。しかしながら、シューが工場のボスに殺されるシーン辺りから、物語はその進路を大きく変更していくことになります。
シューが殺されると、彼を慕う者達が工場内で反乱を起こし始めますが、ここでチェンは誓いを破って争いごとに身を投じることになります。この辺りから、ブルース・リーの活躍が目に留まることとなります。
しかし、工場内での争いが一段落着くと、チェンの昇進の話や、彼が工場長に接待を受けるシーンなど、本筋から少しずれた話が大きくなってきて、物語のテンポが少し悪くなっていきます。チェンは純情な青年という役柄ですので、工場長の接待を受けるシーンなどでは、彼のうぶな様子がユーモラスに描かれていて、それはそれで面白いものがありますが、観たいのは彼の超人的な活躍であり、その辺は物語の進み方が悪いといわざるを得ません。
しかし、その辺りの描写を描くことで、工場内で麻薬の密輸をしているという秘密をチェンが知ることとなり、また、彼が工場のボスと戦う決意をする仲間の殺害と、誘拐事件の話が大きくフィーチャーされていくわけです。
まだブルース・リーの怪鳥音は聞かれませんが、ファイティングシーンは、一対多数の戦いが多く、またそのシーンもナイフなどの武器を使った戦いが多くて、血のシーンなど凄惨なシーンが意外と多いのも、この作品の特徴ではないかと思います。
画質は、1971 年の映画としては、大変きれいな映像を提供しています。フィルム調ですが、制作年度を考えると、すばらしいクォリティではないかと思います。音響は、DOLBY DIGITAL 5.1ch を 2ch ステレオで鑑賞しましたが、あまり音響の広がりは感じられず、モノラル音声のような感じがします。しかし、ファイティングシーンなどでは、音が立体音響を形成しているようにも感じられます。
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