CAPTAIN AMERICA:THE FIRST AVENGER(Blu-ray 3D)/キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

CAPTAIN AMERICA:THE FIRST AVENGER(Blu-ray 3D)

CAPTAIN AMERICA Blu-rayジャケット 邦題 キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー
レーベル PARAMOUNT HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2011年
上演時間 123分
監督 ジョー・ジョンストン
出演 クリス・エヴァンス、トミー・リー・ジョーンズ
ヒューゴ・ウィーヴィング
画面 2.35:1/アナモルフィック
音声 dts-HD Master Audio 7.1ch 英語
DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語、ポルトガル語
字幕 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語

あらすじ

第二次世界大戦のさなか、スティーブ・ロジャースという若者は体が貧弱なために、軍の徴兵試験に落ちてしまう。そのことで意気消沈していたロジャースだったが、エスキン博士の目に留まり、ある実験に参加する。それは肉体を強化して、最高の兵士を作り出すというものだった。実業家のスタークも参加している実験は成功し、ロジャースはキャプテン・アメリカとして軍の高揚のために各地を訪問する。その中彼が出合ったのが、ナチス・ドイツの中で先進的な実験をしていたハイドラという部隊の存在と、それを率いるシュミットの邪悪な野望だった。シュミットはヒットラーの意向より自身の力の誇示を試したがり、強大なエネルギーを放つキューブを手に入れ、世界をこの手に収めようとしていた。それを知ったロジャースは仲間とともにシュミットの野望の阻止に全力を挙げる。

レビュー

「マイティ・ソー」に引き続き、2011年に公開されやはり大ヒットを記録したマーベル・コミックの「CAPTAIN AMERICA」を映画化したのがこの「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」です。本作は2D版のほかに3D版も同時公開され、より臨場感あふれる映像と音響を提供しています。

マーベルのコミックでは色々なヒーローがいますが、多分もっとも人間臭いし、力に限度があるのがこのキャプテン・アメリカではないかと思います。「アイアンマン」も人間ですが、スタークの作り出したパワード・スーツがかなりの攻撃力と防御力を持っているのに対し、キャプテン・アメリカの力は基本的には人間の力を強化したものにすぎないというところが、ヒーローとして頼りないかなと言えるかと思います。唯一スタークが開発していた超合金の盾が彼を守る武器となります。これがかなり強力な防御兵器であると同時に攻撃兵器になり、キャプテン・アメリカの弱い部分をカバーしているように思われます。

物語の舞台が第二次世界大戦での話ということで、少し物語的にのめり込めないところはあります。戦争映画の振りをしたヒーローものと言うことで、なんかヒーローが浮いてしまっているような感じがしますし、敵の兵器がビーム砲ですので、兵力差がありすぎだと思います。その割にはシュミットに囚われたアメリカ兵士たちが解放されると活躍してしまい、シュミットの配下の兵士たちをあっという間に退治してしまうのはご都合主義のような気もします。

2012年の「アベンジャーズ」のへの前振りということもあるのか、アイアンマンこととニー・スタークの父親であるハワード・スタークが物語でそれなりに重要な役割を果たしているのが印象に残ります。親子2代に渡る軍需産業への関与という点では、マーベル・コミックの世界観を広げて行っていると思います。

キャプテン・アメリカをサポートするのが、エージェント・カーターで、第二次世界大戦の軍の中では珍しく女性が活躍しているという設定です。下手な男の兵より強いのはいいのですが、やっぱり世界観的に無理を感じなくもありません。最後のほうではロジャースと少しいい関係になっていくのですが、これも取ってつけたような設定で、「わざわざこういう展開にしないでも」と思わなくもありません。

キャプテン・アメリカの敵となるのがドイツ兵のシュミットですが、彼は古代に眠る不思議な力を持つキューブを手に入れて、世界を自分のものにしようとします。そもそも彼自身もエスキン博士によって肉体を強化された身であり、そういう意味ではロジャースと兄弟関係にあるといってもいいでしょう。その彼がアメリカの各地に強力な爆弾を積んだ飛行機を飛ばせようとするところは、一つのキーポイントかなと思います。

物語最初が実は第二次世界大戦のシーンではなく、最後に現代のシーンであることがわかるという構造になっています。これは「アベンジャーズ」につなげるための仕掛けで、冒頭のシーンは物語の本質にはあまりかかわってこないといえるかと思います。あくまで現代にキャプテン・アメリカをよみがえらせる役割があると言えるでしょう。当然ニック・フューリーも登場して、期待感をあおります。

Blu-ray 3D対応のディスクですので、3Dメガネをかけて鑑賞しましたが、映像的にはあまり立体感のある作品ではない感じです。奥行き感はそこそこありますが、平面的に見えるシーンも多く、元々3Dで撮影されていない作品であるとエンドクレジットからわかります。ノイズ感などはなく、色調もまずまずといったところなので、メガネの分画面が暗いという弱点を除けば、クオリティの高い映像だといえるかと思います。音響はdts-HD MA 7.1chですが、視聴環境が5.1chですのでダウンコンバートしての視聴です。映像に同期するかのようなサラウンド感が素晴らしく、ワイドレンジと含めて、迫力あるサラウンド感を演出しています。

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