CHEF(Blu-ray)
邦題 | シェフ 三ツ星フードトラック始めました | |
レーベル | UNIVERSAL STUDIOS HOME VIDEO | |
制作年度 | 2014年 | |
上演時間 | 115分 | |
監督 | ジョン・ファヴロー | |
出演 | ジョン・ファヴロー、ソフィア・ベルガラ、ジョン・レグイザモ | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語 | |
字幕 | 英語、スペイン語、フランス語 |
あらすじ
カール・キャスパーは凄腕の料理人だった。彼は有名レストランでシェフをやっていて、評判も良かった。しかし、ロサンゼルスの料理批評家が来るという日に、レストランのオーナーと衝突してしまい、メニューの変更を迫られ、批評家から厳しい批評を受けてしまう。そしてカールは、息子であるパーシーからTwitterで、その批評が拡散していることを知り、態度を硬化、批評家に喧嘩をふっかけてしまい、その挙句にレストランのシェフの地位を失ってしまう。そんなカールを別れた妻であるイネズが、彼女の故郷であるマイアミに連れ出す。そしてマイアミに来たカールは、そこでフードトラックを手に入れ、キューバ・サンドウィッチを提供する移動レストランをはじめ、息子や友人と共に再起を図る。
レビュー
「アイアンマン」、「アイアンマン2」の監督としてお馴染みのジョン・ファヴローが監督、脚本、主演と一人三役を務めたのが、この「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」です。2014年の夏に公開され、大作映画が次々に公開されていく中、しぶとくベスト10圏内にい続けたヒット作であります。
物語は、職を失った一人の男が、再起をかける物語であると同時に、別れた妻との間に出来た息子との、心の交流を図った作品であるとは言えます。主人公であるカールは、有名レストランのシェフをやっていて、かつては高い評価を得た人物であります。しかし、レストランのオーナーと衝突し、料理批評家から料理を非難されたことで、そのレストランを辞める羽目になり、再び移動レストランで再起をかけるという展開です。それと同時に交流のあまりなかった息子であるパーシーが、移動レストランでカールを助けることで、親子の交流が始まっていく、という物語には、ハート・ウォーミングな展開であると言えます。
しかし、人生をやり直す男の話にしては、意外と明るい感じのする映画であります。それは音楽がキューバ音楽を多用していたり、カールが転落していく様や、復活を遂げていく様が、TwitterやYouTubeといったSNSを多用したストーリーになっているからだと思います。しかもカール自身は最初Twitterも知らなくて、適当に操作したためにドツボにはまっていく様は、結構ユーモアを感じると共に、SNSの恐ろしさをも軽く扱っていると思います。
監督業がメインであるはずのジョン・ファヴローが、役者としてもなかなか面白い演技をしているのも、この映画の見所だと思います。そのファヴローを応援するかのように、ダスティン・ホフマンや、ロバート・ダウニー・Jr、スカーレット・ヨハンソンといった豪華スターたちがゲスト出演しているのも、キーポイントになっています。
映画の見どころと言えば、この映画は料理人を扱った映画であるために、カールたちが作る数々の料理も映画の主人公であると言えます。とにかく出てくる料理の美味しそうなことといったら、見ていて食欲が湧いてくること間違いなしだと思います。ファヴローをはじめ、多くの出演者たちが料理を作っていく様が映し出されますが、その調理の見事さは、たぶん専門士たちのカメオ出演もあるとはいえ、魅力的なものに仕上がっています。後半のメイン料理になるキューバ・サンドウィッチは、食べてみたいと思わせる料理であると言えます。
物語後半は一部ロード・ムービー風になっています。それがカールの人生のやり直しの旅と掛けているのが、いい味を出しています。それを息子であるパーシーが、Twitterでアナウンスしていて、各地で大盛況を白するというのは、最初のカールが転落するきっかけとなったSNSでの騒動をうまく使っていて、相乗効果を上げていると思います。
映像は2.40:1のシネスコサイズの映画であります。映像は色乗りも良く、ノイズ等も見当たりませんでした。魅力的な映像を提供していると思います。音響は5.1chサウンドでありますが、物語の性質上、そんなにサラウンドに音を回す映画ではありません。どちらかといえばフロント重視の映画であると言えます。
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