DEEPSEA CHALLENGE 3D(Blu-ray 3D)
邦題 | ジェームズ・キャメロン 深海への挑戦 | |
レーベル | MILLENNIUM ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2014年 | |
上演時間 | 91分 | |
監督 | ジョン・ブルーノ,アンドリュー・ワイト,レイ・キント | |
出演 | ジェームズ・キャメロン、フランク・ロティト、ラクラン・ウッズ | |
画面 | 1.78:1/アナモルフィック | |
音声 | Dolby TrueHD 5.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 2.0ch 英語 | |
字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
映画監督のジェームズ・キャメロンは、子供の頃から深海に潜ることを夢見てきた。映画監督となって海をテーマにした「アビス」、「タイタニック」を制作したあと、キャメロンは実際に沈んでいるタイタニックを観察すべく、特殊潜水機器を活用して調査したりしていて、その模様もドキュメンタリーとしてまとめていた。その後も深海に対する憧れは消えず、潜水艦を製造したりするメンバーとともに、太平洋の深海、マリアナ海溝に潜るべく、潜水艦を製造し、テストとしてニューブリテン海溝に潜ってテストをしていた。ニューブリテン海溝に潜った成果を持って、キャメロンはマリアナ海溝に潜っていく。
レビュー
映画監督として大ヒット作を連発しているジェームズ・キャメロンが、自身の子供の頃の夢である海深く潜るという事柄を、実際に自身が潜水艦の操舵手となって最終的にマリアナ海溝に潜るというドキュメンタリー映画が、この「ジェームズ・キャメロン 深海への挑戦」です。ドキュメンタリーという性質のせいか、日本では劇場公開されず、ビデオスルーされてしまっている作品であります。また、北米でも興行収入的には振るわない残念な結果になっている作品でもあります。
このドキュメンタリーを見ていて不思議に思ったのが、監督がジェームズ・キャメロンではなく、別の人が担当しているということです。ジェームズ・キャメロンは主役として潜水艦の操舵手として登場し、また作品のナレーションを担当していますが、作品の出来に関わっていないのは意外に感じました。その分、深海に潜りたいというキャメロンの意志のような物は確固たる表現になっていて、キャメロンの欲望が垣間見えるところであります。
このドキュメンタリーはある意味、キャメロンの半生を描いた作品にもなっていて、キャメロンの成し遂げたことをドキュメンタリー前半で描くことにもなっています。映画「アビス」、「タイタニック」、「アバター」などの作品のメイキングシーンが少しずつ描かれているのは、このドキュメンタリーの特徴であると言えます。エンドクレジットでは「ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密」のフッテージも使われているとのことですので、まさにキャメロンの人生が描かれていると言ってもいいと思います。
そのキャメロンが、パプア・ニューギニア近くのニューブリテン海溝で潜水艦の深海への挑戦を複数回テストし、深海の生命体をサンプルとして海上に持ち帰っているのは、このドキュメンタリーの中心になっていると言えます。ニューギニアのラバウルでの火山の噴火と津波による被害を描いているのは、このドキュメンタリーが深海へのチャレンジのみを描いているのではなく、ドキュメンタリーを描くのに必要な事実をきちんと表現するというところに好感が持てます。
そして、ドキュメンタリーの最後は、太平洋最高の深度を誇るマリアナ海溝への潜水とその模様を描いたものになっており、今まで潜水艦による潜水を行ったことがない深度に対しての挑戦が、ドラマを盛り上げる展開になっているかと思います。いくつかのトラブルに見舞われるキャメロンですが、世界初のマリアナ海溝着底を成し遂げ、物語的に最高潮を迎えたのちにこのドキュメンタリーは話を終えます。このドキュメンタリーで潜水をするのに活躍する二人のスタッフが途中事故で亡くなったという事実も描かれ、リアリティを追求していると言えます。
映像は3Dドキュメンタリーであり、ワイドテレビのフルスクリーンで再生されます。3Dの効果は抜群で、立体感と奥行き感が効果的に発揮されます。解像度は抜群で、色乗りも十分にあり、映像に引き込まれる感覚を覚えます。音響はBlu-rayにしては珍しくDolby TrueHD 5.1chサラウンドですが、ドキュメンタリーらしくなく、サラウンド環境がフルに発揮されています。波に襲われるシーンでは音に包み込まれる感覚があり、海底の静かさを再現するところなど、魅力的なサラウンドを提供しています。
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