THE DEPARTED
邦題 | ディパーテッド | |
レーベル | WARNER HOME VIDEO | |
制作年度 | 2006年 | |
上演時間 | 151分 | |
監督 | マーティン・スコセッシ | |
出演 | レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォールバーグ | |
画面 | 2.35:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語、スペイン語 | |
字幕 | 英語、フランス語、スペイン語 |
あらすじ
ボストンの街は、コステロ一派のマフィアによって犯罪が横行していた。その中で育っていったコリンは、将来警官になったら組織とつながるという約束を子供の頃からコステロに対して行っていた。約束通り警官になったコリンは、コステロに警察の情報を流して彼らの便宜を図るようになる。一方コステロ一味を排除しようとするボストン警察は幼いころに父が犯罪にかかわっていたビリーという警察官を潜入捜査官としてコステロ一味に送り込む。そうして、警察内部にコステロ一味の仲間を取り込んだまま、コステロ一味に捜査官を送り込むという二重に絡み編んだ状態が発生することとなる。この事態の顛末はどうなっていくのか。
レビュー
香港映画の「インターナル・アフェアー」をハリウッドでリメイクしたのがこの「ディパーテッド」です。2006年のアカデミー賞では、作品賞を含む4部門で受賞を果たしている作品であります。
元になっている香港映画は未見ですので話の筋はどうなっているのか分かりませんが、多分潜入捜査官とマフィアの警察内部からの情報提供者という設定だけ同じで、ストーリーはそれなりに変更になっているものと思われます。アカデミー脚色賞を受賞していることからも、批評家からの反応もいいものと思われます。
物語は主人公2人であるマフィアと通じているコリンと、マフィアに潜入したビリーの運命を描いていきますが、その他の助演であるジャック・ニコルソン扮するコステロの存在感が強くて、主人公だけの物語になっていないところがすごいと思います。当然その他にも登場するマーク・ウォールバーグ扮するディグナムだとか、いい味を出している演出が光ると思います。
犯罪映画という事もあってか、女性の存在感が薄いというのも特徴的かと思います。唯一光るのがコリンと愛し合いながら、ビリーの精神不安定さを救おうとする精神科医の存在でしょうか。コリンとビリーの関係を全く知らないまま、この2人と相対して支えになっていく様は、印象に残るところであります。
物語冒頭ではお互いの存在を知らなかったコリンとビリーが最終的にはその存在と役割を知って、対峙していく様は緊迫感のある演出であるといえましょう。そしてこの2人の迎えるラストは、突き放したような感覚を覚えます。
主人公の生い立ちも象徴的です。マフィアに情報を送るコリンは幼いころにコステロに言い含められていますし、一方ビリーは父親が犯罪と関係あるという設定は、後々の行動に強い設定を加えていると思います。
後、元の映画ではどうだったか分かりませんが、印象に残っているのが携帯電話の使い方です。電話としての機能だけでなく、eメール(たぶんアメリカではショート・メッセージ)の機能も持つ携帯電話ですが、これをフルに活用している映画はそう多くはないのではないかと思います。今作では情報のやり取りで電話やeメールを多用していて、今風の映画であるという印象を受けます。
映像は、フィルム調でDVDですから解像度は低いですが、それなりにきれいな画質をしています。ただ、少し白が飛んでいるような感じを受けます。空が晴天ではなく、曇り空であるという感じを受けてしまいます。黒は締まっていますので、単純に白っぽい画質というわけではなくて、少しナチュラルからは外れたような感じを受けます。音響は、5.1chですが、ドラマという事もあってか、さほどサラウンドチャンネルが活躍する音響ではありません。セリフを重視したサウンドで、物語中盤から後半にかけての銃撃シーンで、空間的広がりを感じるといったところです。
コメント