THE FAST AND THE FURIOUS(Blu-ray)/ワイルド・スピード/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

THE FAST AND THE FURIOUS(Blu-ray)

THE FAST AND THE FURIOUS Blu-rayジャケット 邦題 ワイルド・スピード
レーベル UNIVERSAL PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2001年
上演時間 107分
監督 ロブ・コーエン
出演 ポール・ウォーカー、ヴィン・ディーゼル、ミシェル・ロドリゲス
画面 2.35:1/アナモルフィック
音声 dts-HD MA 5.1ch 英語 / dts 5.1ch スペイン語、フランス語
字幕 英語、スペイン語、フランス語

あらすじ

ロサンゼルスで、家電製品を積んだコンテナトラックが何者かによって襲撃され、家電商品が奪われるという事件が多発していた。警官のブライアンは、公道レースで名を馳せているレーサーの仕業と考えて、潜入捜査として公道レースに参戦し、リーダーであるドミニクと知り合うことになる。ドミニクは、仲間を大切にする男で、彼の周りには人が何人もいた。ブライアンも次第にドミニクの信頼を得て仲間の一員になっていくが、その間にもコンテナトラックが襲撃され、事態は深刻化していく。ブライアンは犯人捜査と、ドミニクとの友情の間で苦悩するが、ドミニクが事件の首謀者であるという確信を得て、ドミニクとその仲間たちの襲撃を阻止しようと奮闘する。

レビュー

その作品の後、シリーズ化され、ヒットの勢いを増していっている不思議な作品の第1作目にあたる映画がこの「ワイルド・スピード」です。映画批評家の評価はあまり高いものではありませんが、興行収入としては大ヒットを記録し、作品の成功を収めていると言えます。

映画のポイントは、とにかくカーアクションが目玉になっている映画であると言えます。冒頭のコンテナトラック襲撃シーンから始まり、公道レースでの緊迫感、改造された車両の美しさ、など車が主役である映画といってもいいと思います。とはいうものの、物語の本筋は潜入捜査をしているブライアンと、公道レースの勝利者であるドミニクの友情と犯罪捜査という相反する展開がどう転ぶかという点に尽きるかと思います。

公道レースの勝利者、ドミニクのカリスマ性はかなり高いものであるといえ、彼の存在感が際立っているかと思います。彼の周りにいるキャラもそれぞれ個性的で、ブライアンとドミニク、その仲間たちとの関係は、次第に深いものになっていっていると言えます。ただ、ブライアンの潜入捜査とドミニクとの友情関係で苦しむという感じはあまりなく、キャラの描き方が少々足りないものがあります。

公道レースを中心とした改造された車たちが走る様は、かなり魅力的で、この映画の主役は車であるといっても過言ではありません。様々な車が登場しますが、どの車も極限までチューンされた仕様で、公道を疾走する様が絵になっているかと思います。また、スーパーチャージャーが稼働する際には、CGによる稼働シーンが入ることにより、より迫力を増したシーンになっていると言えます。

ただ、物語には深みはなく、とにかく迫力を求めた結果の映画になっているところから、物語の出来としては少し残念な結果になっているところもあります。とにかく車の高速走行シーンを楽しむためだけの映画になっていると言ってもいいかと思います。

映像は2001年の映画ということもあり、フィルム撮影の映画になっています。フィルム特有の色温度の低い赤みがかった映像ではありますが、その色彩感と、解像度は十分に魅力を発揮していると言えます。時折フィルムグレインが散見されますが、全体的にはクリアな映像になっていると言えます。特に夜のシーンでの車の光り方など、魅力的な映像になっています。音響はdts-HD MA 5.1chですが、AVアンプのdts Neural Xデコーダーを通して聴取すると、かなりイマーシブな音響効果を発揮しています。サラウンドチャンネルに積極的に音を回し、視聴者を取り囲むサラウンドが終始鳴り続けます。サブウーファーも効果的に使われ、迫力は十二分にあります。

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