THE FOREST(Blu-ray)
邦題 | JUKAI-樹海- | |
レーベル | UNIVERSAL STUDIOS HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2016年 | |
上演時間 | 94分 | |
監督 | ジェイソン・ザダ | |
出演 | ナタリー・ドーマー、テイラー・ギニー、小澤征悦 | |
画面 | 1.85:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語 | |
字幕 | 英語、スペイン語、フランス語 |
あらすじ
双子の女性で、日本で英語の教師をしていたジェスが、青木ヶ原樹海で行方不明になったという連絡が、サラに日本の警察から入る。サラは、双子ならではの感覚で、まだジェスは生きていると感じ取り、青木ヶ原樹海でジェスの捜索をしようとする。しかし、日本の人々は、「青木ヶ原樹海に入ると出てこれないし、幽霊に取り憑かれるから、入るな」とサラに警告し、サラがジェスを探すのを助けようとはしなかった。そんな中、オーストラリアに日本の記事を書いていたエイデンという男が、サラに協力し、青木ヶ原樹海にジェスを探すのを手伝うと申し出る。エイデンは、日本人のミチという男をガイドにし、サラとともに3人で青木ヶ原樹海に入る。そして、サラはジェスが過ごしていたテントを発見する。ジェスが生きていることを確信したサラは、ミチの警告を振り切って、青木ヶ原で夜を過ごすことになるが、異常現象が彼女を襲うようになる。
レビュー
2016年の初冬にアメリカで公開され、低予算映画ながら、スマッシュヒットを記録したのがこの「JUKAI-樹海-」です。スーパー・ナチュラル・ホラーのジャンルに入り、ハリウッド映画としては珍しく、日本の青木ヶ原樹海を舞台にした映画になっています。日本では、残念ながら一般の劇場では公開されず、2016年の8月にWOWOWで放映された後、「モースト・デンジャラス・シネマグランプリ」で公開されています。
日本の青木ヶ原樹海が舞台ということで、日本のテイストが随所にあふれているホラー映画になっています。いわゆるハリウッドのホラー映画と雰囲気が少し違い、幽霊の恐怖感が随所に現れている作品です。日本のロケーションや、物語冒頭に登場する日本人もちゃんと日本語を喋っているので、それだけでちょっと面白く感じられます。
その青木ヶ原樹海で失踪したジェスという双子の女性を探しに、サラがエイデンという男と、青木ヶ原樹海に入り、そこで超常現象に出会う、というのが恐怖感を煽る設定になっていますが、クライマックスに至る手前まで、森そのものが圧倒的な印象を与える作風になっています。青木ヶ原樹海という日本では自殺の名所として有名な場所ですから、その恐怖感が、画面から漂ってくる感じがします。
その青木ヶ原樹海の中で、サラが直面する恐怖感が物語のメインですが、サラを助けるエイデンという男も結構怪しい人物で、彼の存在そのものも恐怖を煽る一役を買っています。物語は中盤からエイデンの隠された秘密による恐怖感と、サラ自身が体験する青木ヶ原樹海に潜む幽霊との恐怖感が物語をどこに落とし込むのか、気になるようになっています。
クライマックスからラストに至るシーンは、意外な展開で、「そう来るか」と思いましたが、オチとしてはちょっと残念な感じもします。サラのラストが、ちょっと釈然としないというか、急に取ってつけたような落とし所になっていて、不満というかストレスが残る感じの終わり方をしています。
画質は良好な映像を提供しています。解像度も十分で、森の恐怖感がよく出ていますし、色乗りも十分で、広大感が現れています。音響は5.1chサラウンドですが、意外と自然なサラウンドを作っていると言えます。それでいて、結構緊迫感を印象付ける音響で、物語に没頭させる怖さを演出しています。
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