GODZILLA:KING OF THE MONSTERS(Blu-ray 3D UK)
No Image | 邦題 | ゴジラ キング・オブ・モンスターズ |
レーベル | WARNER BROS. HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2019年 | |
上演時間 | 132分 | |
監督 | マイケル・ドハティ | |
出演 | カイル・チャンドラー、ヴェラ・ファーミガ、ミリー・ボビー・ブラウン | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語、フランス語 DOLBY DIGITAL 5.1ch スペイン語、フランス語、チェコ語、ヒンディー語、ポーランド語、ロシア語 |
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字幕 | 英語、フランス語、スペイン語、チェコ語、オランダ語、エストニア語、ヘブライ語、ヒンディー語、ラトビア語、リトアニア語、ポーランド語、ルーマニア語、ロシア語 |
あらすじ
2014年のゴジラによるアメリカの破壊に際し、マークは息子のアンドリューを失っていた。ゴジラの襲来後、アメリカはモナークという怪獣研究組織を結成し、地中深く眠っていたモスラの卵からモスラが生まれる様子を観察する。しかし、モスラはモナークの予想に反し暴れ出し、モナークを危機に陥れる。マークの元妻であるエマは、怪獣を落ち着かせる装置を使い、モスラを沈黙させることに成功するが、その直後、環境テロリストの攻撃に出会い、モスラをコントロールする装置とともにエマと娘のマディソンが連れ去られてしまう。その事実を知ったマークは、モナークでゴジラ研究を続ける芹沢博士とともに、彼女たちの行方を追っかけていくのだが、環境テロリストはキングギドラをエマの力を借りて復活させてしまう。そしてキングギドラは暴れ出し、そこにゴジラが登場して怪獣バトルが開始される。
レビュー
2014年のリメイク版「ゴジラ」と2017年の「キングコング:髑髏島の巨神」に続く「モンスター・バース」シリーズの第三弾で、「ゴジラ」の続編に当たるのが、この「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」です。劇場公開時には話題にはなりましたが製作費がかかり過ぎのために北米での興行収入は制作費を大きく下回り、批評家の評価もあまり芳しいものではない結果に終わっています。ただ、観客の評価は比較的良好であります。
今回の「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」の目玉といえば、ゴジラ、キングギドラ、モスラ、ラドンといった東宝の「ゴジラ」シリーズでお馴染みの怪獣たちが出演し、バトルを繰り広げるところにポイントが当たるといえます。この怪獣たちの戦いだけが映画の焦点であり、傍で描かれる人間ドラマはあまり重要視されていない感があります。人間ドラマもゴジラをはじめとした怪獣たちの破壊行為を止めようと奮戦をしているのですが、怪獣たちの存在感が巨大なため、人間ドラマが浅い感じを受けてしまいます。
主人公を務めるマーク、エマ、マディソンたちの怪獣の破壊活動を止める動きはそれなりの話になっていますが、それでも影が薄い感じはします。また、環境テロリストたちの怪獣を復活させる企みも面白い展開ではありますが、深みがありません。日本人俳優で前作に引き続き登場する芹沢博士の存在感も前作と同じく薄い気がします。ただ、モナークの研究員の一人を演じたチャン・ツィイーはそれなりに見映えを放っている感触を受けます。
環境テロリストの活動により、世界中で怪獣たちが復活するという展開が繰り広げられていますが、それでも映画の中心はアメリカでのゴジラとキングギドラ、モスラ、ラドンの戦いであり、世界観は狭い感じを受けます。ただ、怪獣の巨大感はなかなかよく出ていて、バトルシーンは迫力を感じます。怪獣映画に何が必要かを制作者は分かっているのではないかという気がします。そのため、人間ドラマは二の次になっているのだと思います。
物語途中でゴジラとキングギドラを葬り去る秘密兵器として、オキシジェン・デストロイヤーという東宝の初代「ゴジラ」に登場した対ゴジラ兵器が登場し、初代「ゴジラ」を見ている観客には「オォ」となる展開が待ち受けています。しかし、その秘密兵器もキングギドラには効かず、ゴジラだけに効くという設定はちょっと意外に思いました。ゴジラもその後復活して、キングギドラと再度対決をしているので、オキシジェン・デストロイヤーの意味があまりなかったといえますが。
今作で芹沢博士もゴジラを復活させるべく、核兵器を持ってゴジラに接近しますが、その意味はあまりなかったなと思いました。あえて芹沢博士を殺すためだけに状況を作っているからです。芹沢博士だけ「ゴジラ」と日本の名称で話をして、他のキャラは「ガッジーラ」と発声しているのが、印象深いところであります。
映像は3Dでありますが、シーンのほとんどが暗いシーンばかりで、あまり立体感は感じられないところがあります。しかし、怪獣たちの巨大感はよく表現できているので、3D効果はそれなりにあるのではないかと思います。画面が暗いシーンばかりなので、解像度はあまり高いとは思えないです。色乗りもブルーに偏った色合いが多く、カラフルではありません。とはいうものの、見づらいシーンはあまりなく、表現力はそれなりにあるといえます。音響は2D版Blu-rayだとDOLBY ATMOS収録なのですが、3D版Blu-rayはdts-HD MA 5.1chでの収録になっています。しかし、サラウンド効果はかなりあり、怪獣の移動音や環境音、登場キャラの環境音などは素晴らしいサウンドフィールドを形成しています。怪獣たちに欠かせない重低音もたっぷり入っていて、迫力満点の音響効果を発揮しています。
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