GRAND CANYON:THE HIDDEN SECRETS/アイマックスシアターオリジナル映像 グランド・キャニオン/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

GRAND CANYON:THE HIDDEN SECRETS

GRAND CANYON:THE HIDDEN SECRETS DVDジャケット 邦題 アイマックスシアターオリジナル映像 グランド・キャニオン
レーベル SlingShot Entertainment
制作年度 1984年
上演時間 35分
監督 キース・メリル
出演 ダニエル・T.マジェティック、コビー・ジョーダン、ブルース・ジンバラ
画面 1.44:1/スタンダード
音声 DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、スウェーデン語、日本語、韓国語、北京語
字幕 英語

あらすじ

 アメリカ有数の観光名所、グランド・キャニオン。そこは4000年前から、人類との関わり合いがあった。4000年前には人はグランド・キャニオンに住居していたが、いつの間にか、そこから消え去っていた。その後、欧州の探検家達が、次第にグランド・キャニオンを探索することとなり、自然の脅威に驚嘆を得ることになる。時代は流れ、人が空を飛ぶようになり、また一つ、グランド・キャニオンの謎が解明されていくことになるが、それでもこの偉大な峡谷の全容を掴むには程遠かった。

レビュー

 世界最大のラージ・フォーマットであるIMAXシアターでの上映用に製作されたドキュメンタリーが、この「アイマックスシアターオリジナル映像 グランド・キャニオン」です。製作年度は1984年と、かなり古い映像になりますが、IMAXオリジナルのドキュメンタリー映像として、グランド・キャニオンの人との関わり合いを35分の映像にまとめたものになっています。

 映像内容はドキュメンタリーなのですが、人間が登場するシーンでは、その時代にあったコスチューム・プレイをしていて、セミ・ドキュメンタリーの様相を呈しています。4000年前に人類がグランド・キャニオンで生活をしていたことから始まり、1500年代にヨーロッパから探検家達がグランド・キャニオンを発見するという事実、その後もグランド・キャニオンを探索する探検家のドラマなどは、再現ドラマになっていて、わかりやすいものになっています。

 IMAXシアターで上映される映画は、フィルム版の時にはこの作品のような教養に訴えかける内容が多く、今作でもグランド・キャニオンについて、様々な知識を蓄えられるものになっています。もちろん、IMAXというラージ・フォーマットを生かした画面作りになっていて、主観映像が多く、大画面で見ると自分が映像に入り込んだかのような感覚を体感させるようになっています。

 ただ、本作では日本のIMAシアターでは上映された記録がないようで、このDVDでの発売が本邦初の日本紹介になっているようです。日本におけるフィルム版IMAXの扱いは散々たる扱いで、博物館の併設施設としてしか機能していなかったので、日本では上映されていないのではないかと思います。2017年の現在、全国の映画館ではIMAX DIGITALシアターが設立されていますが、こちらは劇場用映画の上映がメインで、こういうドキュメンタリーは上映されていないので、フィルム版IMAXの鑑賞は難しいと思います。

 このDVDは、DVDが発売されてから割と早くにリリースされたもので、輸入盤ではありますが8ヶ国語のサウンドトラックを収録し、リージョンコードもフリーになっています。日本語音声が収録されているので、視聴するのは非常に楽です。映像はIMAXの元々の画角である1:1.44で収録されていますので、HDテレビで見ると、左右に黒帯が出てしまいます。

 1984年製作のフィルムであるということと、DVD初期の映像のオーサリングの関係からか、画質はBlu-ray全盛の今見ると、かなり辛い画質になっています。色はグランド・キャニオンの地質に影響を受けたかのような赤っぽい画質ですし、解像度はDVDであるということを差し引いても、かなり悪いと言わざるを得ません。さらにドット妨害のノイズがかなり見受けられ、NTSC画質の弊害がもろに現れています。音響はDOLBY DIGITALですが、こちらはかなり迫力はあります。高音質というわけではないですが、サラウンド感は強く、映像のリアリティを補完する効果を発揮しています。これで映像がクリアならば、もっと映像に没頭できるのに、というぐらい音響は頑張っています。

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