THE HUNGER GAMES:MOCKINGJAY PART 2(Blu-ray)
邦題 | ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション | |
レーベル | LIONS GATE HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2015年 | |
上演時間 | 137分 | |
監督 | フランシス・ローレンス | |
出演 | ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン、リアム・ヘムズワース | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY ATMOS 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch スペイン語 | |
字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
第13地区の反乱者たちの活躍により、キャピタルに囚われていたピータの奪還は成功した。しかし、ピータの洗脳は解けないままだった。その中、キャピタルに対する反乱は続き、カットニスは志願者と共に大統領スノーの抹殺を行うために、キャピタルに潜入する。キャピタルは侵入者を抹殺するためにあちらこちらに防衛装置を設置していて、カットニスらの行動を妨げていた。そして、その防衛装置のために、反乱軍の志願者たちは次々に死亡する。カットニスやピータたちは生き残るが、スノーが市民に救援物資を提供するとアナウンスして、その集まった市民を抹殺したことから、カットニスも負傷してしまう。そして、カットニスはスノーと正面対峙する。
レビュー
スーザン・コリンズの同名小説を映画化したシリーズ第4作目が、この「ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション」です。最終章の後半部分に当たり、シリーズ完結篇になっています。映画の出来はあまり高くはないのですが、最終作ということで興行収入は大成功を収めています。映画は、「ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス」の続きにあたるので、前作を見ていないと話がわからなくなるという欠点を持っています。
物語の最終章ということで、多少は盛り上がる部分があるのでは、と期待しましたが、主人公カットニスを中心にした反乱軍の精鋭がキャピタルのスノー大統領を抹殺するために動く、という展開にも関わらず、思ったほど盛り上がらず、ストーリー的に期待外れの部分があると言えます。とにかく、カットニスが動かないのがこの映画の弱点で、彼女に対する感情移入がしづらいところにこの映画の弱点があると言えます。
物語的にもラストに至る話が少々期待外れの部分があり、意外などんでん返しの部分もありますが、「それはないだろう」という設定になっていて、予想外の展開に唖然とするところではあります。そして、ラストは物語の期待外れを象徴するかのような展開になっていて、この終わり方でいいのか、と疑問を呈してしまうところがあります。カットニスというキャラクターが受け身の立場で行動しているところに、期待外れの感触を受けてしまう部分であると言えます。
カットニスがピータとゲイルのどちらを選ぶのかという前作での設定は、今作で結論が出ますが、「カットニス、そちらを選ぶ?」という展開で、盛り上がりに欠けます。ストーリーの展開上、そちらを選ぶというのは話的にはおかしくはないのですが、カットニスの行動がフラフラしているので、カットニスが選んだ相手というのもこの映画らしい話になっていて、なんか納得のいかない話ではあります。
クライマックスのスノー大統領と、第13地区の反乱軍のリーダーとの関係や、その後の展開は、これも意表の付く展開ではありますが、これも取ってつけたかのような設定で、それがラストにどうつながっていくかが、あまり面白いものであるとは言えません。このラストは観客に納得のいく展開ではないと思います。
映像は外のシーンは白っぽい色調をしていて、カラフルな色調にはなっていません。地下のシーンなどでも色合いはしっかり出てはいますが、カラフルかと言われるとちょっと違うと言わざるを得ません。解像度は十分にあり、メリハリのついた映像を提供していると言えます。音響はDOLBY ATMOS MIXで、反乱軍が仕掛けられたトラップに遭遇するシーンなどで、三次元空間の包囲網を感じさせる効果を出しています。また、登場キャラのセリフにエコーがついているシーンでも、エコーの響きが空間に響き渡る効果を出していて、DOLBY ATMOS MIXとしては成功している部類ではないかと思います。
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