THE INCREDIBLE HULK(4K UHD Blu-ray)/インクレディブル・ハルク/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

THE INCREDIBLE HULK(4K UHD Blu-ray)

THE INCREDIBLE HULK 4K UHD Blu-rayジャケット 邦題 インクレディブル・ハルク
レーベル UNIVERSAL PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2008年
上演時間 113分
監督 ルイ・レテリエ
出演 エドワード・ノートン、リヴ・タイラー、ティム・ロス
画面 2.35:1/HDR10
音声 dts:X 英語 / dts 5.1ch スペイン語、フランス語、ポルトガル語
字幕 英語、スペイン語、フランス語、ポルトガル語

あらすじ

 研究者のブルース・バナーはガンマ放射線の実験をしていて、その実験の失敗により事故が起こり、自身の身にガンマ放射線を浴びてしまい、脈拍が200bpsを超すとハルクに変身するようになってしまった。研究所で暴れ、恋人のエリザベスやその父親で軍の将軍であるロスを負傷させたバナーは、ブラジルに身を潜め、脈拍が上がらないように精神をコントロールする鍛錬をしていた。しかし、ブラジルの清涼飲料工場で働いていたバナーは手を負傷し、その血が清涼飲料に紛れ込んだことから軍に居場所を知られてしまい、軍に追われる身となる。その過程でハルクに変身し、軍をかわすバナーだったが、自身の身を治療すべくアメリカに戻り、インターネットでコンタクトを取っていたブルーと呼ばれる研究者を探す。ロス将軍はバナーの力が軍の秘密兵器になると確信し、彼の身を追いかける。そして、部下であるブロンスキーを攻撃に加わらせるが、彼もハルクには勝てなかった。ブロンスキーはハルクに勝つべく、自身も人体改造を行い、ハルクと同じ力を身につける。そして、ブロンスキーはニューヨークで暴れ、バナーはそれを止めるためハルクに変身して対抗する。

レビュー

 2003年に映画化されたものの、ファンによって無きものにされた「ハルク」の再映画化であり、「マーベル・シネマティック・ユニバース」の第2段として公開されたのが、この「インクレディブル・ハルク」です。映画としては興行収入は北米だけでは製作費を回収することはできず、批評家、観客からの評価も水準並みとさほど高い評価を得ている作品ではありませんが、少なくとも2003年の「ハルク」よりは面白い作品に仕上がっていると言えます。

 この映画の特徴はと言えば、どのようにしてハルクが誕生したか、というストーリーをわずか最初のオープニングクレジットの間だけで説明してしまい、あとはハルクがどのように暴れるかという、ファンにとって楽しみなシーンが満載になっているところにあると言えます。CGで作られたハルクが大暴れをするシーンは豊富にあり、アクション映画としては十分の面白さを備えていると言えます。

 その一方でアメリカ軍がハルクを捕らえようと悪戦苦闘する姿が描かれるのも、物語上重要なポイントであるかと思います。軍の将軍であるロスは、バナーの血清からスーパー・ソルジャーを作れると確信しており、そのためにハルクの検査が必要なため、ハルクを捕らえようとするのですが、バナーがその実験結果を隠してしまったために、なかなかうまくいかないところがポイントかと思います。

 ハルクを追う軍人としてブロンスキーがいますが、彼もハルクの力を欲しがり、バナーが連絡を取っていたブルーという科学者を脅して自身もハルクに変身してしまいます。ブロンスキーはハルクに変身したあとニューヨークで暴れまくり、それを見たバナーがハルクに変身してブロンスキーを止めようとするところが物語のクライマックスになります。

 バナーは自分の身に起きたことで傷つけてしまったエリザベスを思うあまりに、彼女の元から身を隠していたのですが、アメリカに戻ったことで彼女と再会し、彼女の助けを得てブルーという科学者と接触をするのに成功します。バナーはエリザベスを思うあまりに彼女を事件に巻き込まないようにしていたのですが、結局は巻き込まれ、ハルクになって彼女を守る形になります。

 他のマーベル・シネマティック・ユニバースの作品と違い、エンドクレジット後のおまけ映像はないのですが、エンドクレジット前におまけ映像があり、あるマーベル映画のヒーローが登場してきます。その辺は世界観が共有された形になっていて、面白い展開かなと思います。このヒーローが登場した時には、思わず「おぉ!」と叫びたくなります。

 映像は4K/HDR10での収録になっています。マスターフォーマットが2Kですので、アップスケール4Kでの収録になっており、高精細感が出ているとは言い切れないのですが、それでもフィルムのグレインは散見されるし、映像の立体感のようなものはよく表れていると言えます。HDR10による輝度や色彩は十分な効果を発揮していて、見ていて映像に引き込まれる感があります。音響はユニヴァーサル映画の特徴であるdts:Xでのイマーシヴ収録になっています。音響は四方八方に音が広がる感覚があり、ハルクが暴れるシーン等でその効果を最大限に発揮しています。また、頭上で雷が鳴ったり、雨に打たれたりするシーンも効果も抜群であります。

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