THE LEGO MOVIE(Blu-ray 3D)
邦題 | LEGOムービー | |
レーベル | WARNER HOME VIDEO | |
制作年度 | 2014年 | |
上演時間 | 101分 | |
監督 | フィル・ロード、クリストファー・ミラー | |
出演 | クリス・プラット、ウィル・フェレル、エリザベス・バンクス | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | dts-HD MA 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語 |
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字幕 | 英語、フランス語、スペイン語 |
あらすじ
秘密の兵器を持っていたウィトルウィウスは、ビジネスという悪の大王の攻撃を受け、秘密の兵器、接着剤を奪われる。それから8年が経過し、LEGOの世界で建築現場で働くエメットは、あるときワイルドスタイルという美女に遭遇し、マニュアルにない行動を取ってしまう。その結果、ワイルドスタイルから世界を救う救世主と認知されてしまったエメットは、ワイルドスタイルの恋人であるバットマンや、その他の仲間の援助を受け、ビジネス大王が秘密兵器を使って、世界を接着しようとする企みを阻止するべく戦いに身を投じることになる。
レビュー
世界中の子供が一度は遊んだことのあるおもちゃであるLEGOをベースに、その世界観で生活する主人公が、世界を救う戦いに身を投じることになる映画が、この「LEGOムービー」です。アメリカでは大ヒットを記録し、制作費の4倍近い興行収入を稼ぎ出していて、また、その作品の出来もかなりいいものになっています。
LEGOの世界は現実世界でも広がり始めていて、キャラクターのLEGOブロックがいろいろ登場していますが、今作では、その中で普通はその他の一人に数えられる建築現場で働く労働者、エメットを主人公に添えて、ビジネス大王が密かに世界を破滅させる秘密兵器、接着剤による攻撃を阻止しようとする、というよくある話であります。
ストーリー的には、平凡な主人公が、次第に使命に目覚め、世界を救う、という展開ではありますが、なにせそこはLEGOの世界、行動がカクカクしていて、かなり面白みがある映像に仕上がっています。そのくせ、キャラクターやオブジェクトの動きは素早いので、画面上で何が起きているかわかりづらいぐらい、かなりテンポの早い映画に仕上がっていて、そこが面白い、と感じるところであります。
また、LEGOの世界の話とはいえ、スーパーヒーローが数多く登場するのは、なかなか興味深い展開であると思います。メインで活躍するのはバットマンですが、わずかな登場として、スーパーマンやグリーン・ランタン、ワンダーウーマンに、ニンジャ・タートルズ、指輪物語のガンダルフなど、アメコミや映画を見ているとよく知っているキャラが画面に顔を出すのは、愉快な展開だと思います。
ビジネス大王が狙っているのは、世界の接着ですが、それに相対するのがウィトルウィウスをはじめとする反乱軍で、その筆頭に数えられるのが、ワイルドスタイルです。彼女の活躍が、エメットの行動理由になっていって、次第にエメットが救世主になっていく様は、見ていて快感を覚えるところであります。
その一方でビジネス大王の配下である警官は、良心の顔と、悪の顔の2つを持っていますが、ビジネス大王によって良心の顔を消されてしまい、エメットたちを付け狙うようになります。彼が一番の強敵で、エメットたちは何度も危機を迎えることになります。その悪の警官の立ち位置が後半で変わってくるのも、物語の見所だと思います。
しかし、ネタバレしないよう気をつけて書きますが、クライマックスの描写にはびっくりしました。LEGOの世界だけで完結すると思われた映画が、実はそうではないのです。それが実はLEGOの世界で起きている事件と、別の世界での描写がリンクして描かれていて、別の世界の出来事がLEGOの世界に反映される、というある種のメタ・フィクション的描写に、物語のひねりがあると思います。その別の世界でのトラブルの解決が、LEGOの世界での事件の解決と繋がっていることに、物語がただのアニメではない証拠になっていると思います。
映像は3Dで2.40:1のシネマスコープサイズですが、アニメということもあり、鮮やかな色合いと、ノイズレスな鮮明な映像を見せつけています。3Dということですが、奥行き感はあるものの、画面から飛び出すまでの極端な立体感は演出していないです。音響は5.1chですが、極端なサラウンドへの音響の振りはしていません。とはいえ、映像に寄り添うようなサラウンドは健在で、映画を楽しむのに、一役買っていると思います。
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