M:i:III(Blu-ray)
邦題 | M:i:III | |
レーベル | PARAMOUNT HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2006年 | |
上演時間 | 125分 | |
監督 | J.J.エイブラムス | |
出演 | トム・クルーズ、フィリップ・シーモア・ホフマン、ヴィング・レイムス | |
画面 | 2.35:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語、スペイン語 | |
字幕 | 英語、フランス語、スペイン語 |
あらすじ
ついに結婚することになったイーサン・ハント。彼はパーティーの途中IMFからの司令を受ける。それはかつて教えていたエージェントがブラック・マーケットの首謀者デヴィアンに捕まってしまったのでその救出をせよ、というものだった。彼女はデヴィアンのマーケットの中から、IMFの中に内通者がいることを突き止めていたが、それをイーサンに伝えられないまま死んでしまう。そのことを知ったイーサンは、独断でデヴィアンの捕獲を立案、実行するが、途中攻撃を受け取り戻されてしまう。そしてイーサンは逆に妻になるジュリアをデヴィアンにさらわれてしまう。デヴィアンの目的は、イーサンに握られた「ウサギの足」と呼ばれる取引品の奪取。イーサンは独りでデヴィアンの罠に嵌りに行く。
レビュー
トム・クルーズのヒットシリーズ第三弾がこの「M:i:III」です。監督に売れっ子になってしまったJ.J.エイブラムスを迎えての作品となりましたが、当時トム・クルーズのプライベートでのスキャンダルがたたって興行収入的には今一つの出来となってしまった作品であります。
では作品の出来としてはどうかというと、過去のシリーズと一線を画している感じがします。元々シリーズの監督や脚本家が違い、シリーズを重ねるごとに印象を大きく変えてきているシリーズなのですが、今作ではイーサンの人間臭い所が強く出ている作品になっていると思います。
それは、イーサンが結婚をし、ある意味弱点を抱えた存在になっているところや、イーサンの佇まいそのものにそういう雰囲気を漂わせていると思います。また、悪役として登場するのがフィリップ・シーモア・ホフマン演じるデヴィアンというところも物語をそういう感じに漂わせている感じがします。
デヴィアン自身がホフマンの個性というものが感じられて、一種異様な感じをもたせているのが、物語の鍵となっている気はします。彼の不気味な佇まいが、悪役としての大きさを感じさせるところであります。
主人公側は毎回サブキャラクターが違いますが、ルーサーだけは毎回の登場で一貫性を持たせています。その他の特徴としては、IMFの内部が描かれたのは初めてではないでしょうか。観ていて007シリーズのMI6を彷彿とさせる設定になっていると思います。
観ていて感じるのは今作がどうも007シリーズに影響を受けているのではないかなという気がしてならないということです。ヒロインのピンチとヒーローのピンチ。悪との戦い、そういったものが妙に似通っている感じがします。制作スタッフが意図したものか、それともただ僕がそう感じただけか、分からない所ではありますが、もしそうだとすれば面白い設定だなと思います。
アバンタイトルで物語のクライマックスを少しだけ描くという設定は興味をひく編集だと思います。その変わりヒーローと悪との戦いが後半あっさりし過ぎでちょっと物語的に物足りないなと思うところはあります。カタルシスが少ないラストかなと思ったりもします。物語前半から中盤にかけてがカタルシス高めで、後半少なめというのも面白い展開だと思います。
映像はハイビジョン画像にふさわしく、綺麗な映像を提供しています。フィルムグレインはないといってよく、良質のネガを見ているような感覚を堪能できます。世界各国でロケーションしているのですが、それぞれの国の雰囲気がよく出ています。音響は残念ながらロスレスではなくロッシー収録ですが、5.1chがフルに鳴っていて素晴らしいサウンドフィールドを作っています。自然な音場ですので、注意して聞かないと、フロントしか鳴っていないような感覚もありますが、要所要所でサラウンドチャンネルも唸りを上げています。サブウーハーも効果的です。
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