A QUIET PLACE(Blu-ray)
邦題 | クワイエット・プレイス | |
レーベル | PARAMOUNT HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2018年 | |
上演時間 | 90分 | |
監督 | ジョン・クラシンスキー | |
出演 | エミリー・ブラント、ジョン・クラシンスキー、ミリセント・シモンズ | |
画面 | 2.35:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY ATMOS 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語、ポルトガル語 |
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字幕 | 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語 |
あらすじ
地球の各都市は、音に反応して襲いかかる怪物によって、壊滅していた。田舎に住むアボット一家は、その怪物の襲来を避け、どうにか生き延びてきた。しかし、妻であるエヴリンは、子供をお腹に宿しており、生まれてくれば赤ん坊の泣き声に反応して、怪物に襲われることは必至だった。夫のリーは、世界中に生存者がいないか、無線で確認するが、その試みは失敗していた。そして子供たちは、父と母に反発をしていた。ある夜、子供のリーガンは、家出をし、エヴリンは子供が生まれてくる。そして、怪物がアボット一家に襲いかかる。
レビュー
実生活で夫婦であるエミリー・ブラントと、ジョン・クラシンスキーが映画の中でも夫婦を演じる、低予算のホラー映画が、この「クワイエット・プレイス」です。音に反応して人に襲いかかる怪物から逃れて生活する一家の行方を描いたもので、映画としては高い評価を受け、興行収入としても大成功を記録している作品であります。
映画としては、極めて独創的な作品になっています。というのも、音に反応して人々に襲いかかる怪物から逃れるために、登場人物がセリフを喋ることがほとんとなく、手話や身振り手振りで意思疎通をかわす、という意外な演出がなされており、映画の肝であるはずの会話劇がスポイルされているという、不思議な展開になっています。
その分、主人公たちのサバイバル術が映像で表現されており、特に前半は物語が静かに展開されていきます。また、低予算映画であるために、登場キャラも主人公一家がメインで、その他の出演者は殆どいずに、舞台も主人公一家の家の周りが主な場所と、閉塞感を感じるところは、ホラーとしての面目躍如であると言えます。
肝心の音に反応する怪物もあまり姿を現さず、一瞬の描写や、音による演出が効果的で、見えない分の怖さみたいなものが十分に感じられると言えます。物語後半では、全体の姿を現しますが、それもわずか1匹だけなので、その存在感はリアリティを感じるところであります。
ただ、ストーリー展開にはご都合主義的な部分も感じられます。だいたい、世界が怪物によって破滅してしまったのにも関わらず、音を出す元になる赤ちゃんを妊娠しているところなど、主人公たちの行動には違和感を感じるところもあります。また、子供であるリーガンが怪物退治の元になるあるものを持っているのですが、それも御都合主義的に感じるところはあります。
画質は、ナチュラルな映像表現をしていて、リアリティを感じるところがあります。後半の怪物が主人公たちに襲いかかるシーンは、CGのアラを隠すために夜の展開になっていますが、それでも解像度、色彩は十分なプレゼンテーションをしています。音響はDOLBY ATMOSサウンドトラックでの再生になります。物語前半は静かなシーンが多く、ATMOSの意味あるのかと思いましたが、後半になると、怪物の移動感や咆哮、サウンドトラックが3次元空間に広がり、効果的なサラウンド空間を提供しています。ホラーとしてのATMOSの効果は、申し分ないと言えるかと思います。
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