STAR WARS:EPISODE III-REVENGE OF THE SITH(DVD/Blu-ray)
邦題 | スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 | |
レーベル | 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2005年 | |
上演時間 | 140分 | |
監督 | ジョージ・ルーカス | |
出演 | ユワン・マクレガー、ナタリー・ポートマン、ヘイデン・クリステンセン | |
画面 | 2.35:1/アナモルフィック | |
音声 (DVD) |
DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 2.0ch 英語、フランス語、スペイン語 |
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音声 (Blu-ray) |
dts-HD MA 6.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch スペイン語、フランス語、ポルトガル語 |
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字幕 (DVD) |
英語 | |
字幕 (Blu-ray) |
英語、スペイン語、フランス語、ポルトガル語 | |
THX仕様 |
あらすじ
クローン大戦も終結に近づいていた。グリーヴァス将軍に誘拐されたパルパティーン上院議員をオビワンとアナキンは無事に救出する。アナキンは自分の力を過信するが、ジェダイの騎士たちはそれを諌める。ジェダイの騎士に認められていないと感じたアナキンは、次第に甘い言葉でささやくパルパティーンの言う事を聞くようになって行く。しかし、パルパティーンの本性は、シスだった。パルパティーンを逮捕しようとしたメイス・ウィンドウらは、アナキンの妨害により、阻止され、殺されてしまう。ダークサイドに落ちたアナキンは、ジェダイの騎士たちの抹殺に務めるようになってしまう。それを防ごうとしたのがオビワンだった。オビワンとアナキンの宿命の戦いが今、始まる。
DVD盤鑑賞後の感想
大ヒットシリーズ「スター・ウォーズ」の最終作であり、物語が旧三部作と、新三部作の物語を繋ぐストーリーが展開されていきます。上映時間が長いですが、その長さを感じさせないぐらいめまぐるしくストーリーが展開されていきます。
物語は、クローン大戦の行方と、アナキンのダークサイドへの転落人生が交互に描かれていきます。クローン大戦は、物語冒頭で分離主義者のリーダー格であったドゥークー伯爵がアナキンにあっさりと倒されることにより、グリーヴァス将軍の双肩にかかってきています。
アナキンは、ドゥークー伯爵を倒す際にも、ダークサイドのパワーを使って倒してしまうわけですが、「スター・ウォーズ / クローン大戦」でも描かれたように、絶えず不安や恐怖を抱えた存在として描かれています。その中でも特に愛する女性であるパドメのことを考えて、彼女の生命に危機が迫っている夢を見ることで、ダークサイドに傾倒していきます。
そんな彼を幼少の頃から目をつけていたパルパティーン上院議員は、彼をそそのかして、ダークサイドに引きずり込もうとしていきます。パドメのことが心配なアナキンは、ダークサイドの力が彼女を救える、という考えに取り付かれて次第に暗黒の道にその足を踏み込んでいきます。
彼が暗黒面に目覚めてしまうのは、メイスがパルパティーンをシスであると判明して逮捕しようとするシーンで、仲間であるはずのメイスを逆に倒してしまうところから始まります。ここで、彼はジェダイの騎士から外れて、シスの一員となってしまうのです。
シスの一員となった彼は、ジェダイの騎士の抹殺を図るばかりでなく、愛するパドメですら手にかけようとしてしまいます。それを阻止したのがオビワンであり、兄弟のように感じていたオビワンは、悲痛な気持ちでアナキンと対決する羽目に陥るのです。ラストは、ジェダイ対シスの戦いとなっていきます。
一方パルパティーンはヨーダと対決をすることになりますが、こちらはシスの勝利で終わります。オビワン対アナキンの戦いがジェダイの勝利で終わったのと比べると、悲劇的な結末でないかと思います。物語最後では、生き残ったジェダイはヨーダとオビワンの二人になります。
物語最後では、ダースベーダーの誕生で幕を閉じますが、かなり重苦しい展開で、観ていて希望が見えてこない終わり方をしています。唯一の希望は、パドメが生んだ双子の子供たちのことで、これが、「エピソード 4 / 新たなる希望」に繋がってきているわけです。
映像、音響ともルーカスフィルム認定の THX 仕様ということで文句なしです。サウンドは、DOLBY SURROUND チャンネルも存在していたので、そちらで鑑賞しました。2ch ステレオでも、迫力のある立体音響を聞かせてくれます。映像は、フルCGでクリアで抜けた感じの映像を映し出しています。
Blu-ray盤鑑賞後の感想
「STAR WARS:THE COMPLETE SAGA」のリリースに合わせ、プリクエル3部作を今回一気に観てみましたが、少しDVD盤の感想に追加してみたいと思います。
基本的にこの「エピソード3」はアナキン・スカイウォーカーがどうダース・ベイダーになるかが描かれているので、邪悪の支配力が強大で、物語展開としては全2作に比べ、重苦しい物になっています。サブタイトルである「シスの復讐」とあるように、ダース・シディアスことパルパティーンのシスとしてのジェダイへの逆襲がメインになっていますから、パルパティーンの登場シーンも多く、それによってジェダイが全滅していく様が重厚な展開の中描かれていると思います。
しかし思うのですが、いくらクローン・トルーパーが優秀とは言え、そんなにあっさりジェダイの騎士たちがやられていくものかという疑問も残ります。実はエピソード2の時にも感じたことなのですが、ジェダイの騎士の死に様が意外とあっさりしているように見受けられ、簡単にやられすぎだという疑問が残ります。
特にクローン・トルーパーはのちのエピソード4以降どことなくマヌケなストーム・トルーパーの原型であることを考え、またジャンゴ・フェットのクローンであることからもちょっと優秀すぎのような気もします。この辺の整合性が少し物足りないかなと思う次第であります。
とは言っても、わずか2時間20分という上映時間の中で、エピソード1,2及びオリジナルトリロジーとの整合性を合わせようとすれば無理も生じてくるのは止むを得ず、全般的にはプリクエル3部作の中ではもっとも出来の良い作品であると思います。
アナキン・スカイウォーカーは、エピソード1では子供、エピソード2ではやんちゃな若者、という感じでしたが、エピソード3では成長した感じを持っています。ただし、髪をボサボサにした感じはすでにダークサイドに落ちることを外観で表しているようで、残念という気もします。もっともエピソードの最初でドゥークー伯爵を無抵抗な状態で殺してしまっていることから、ジェダイのやり方を逸脱しているのは明らかでもあるのですが。
一方オビ=ワンも今作ではグリーヴァス将軍とのバトル等で、見せ場を作っています。まだまだ成長の余地のある雰囲気を漂わせていますが、立派なジェダイ騎士として立ち振舞っていると思います。それがクライマックスのアナキンとの戦いに違いを際立たせていると思います。
パドメはアナキンのことを心配していますが、自分ではどうしようもない運命の流れに悲観するだけになっています。今作では妊娠していることもあり、活発な動きが見られないのも残念な所ではあります。悲劇のヒロインといったところでしょうか。
画質は多分シリーズ中最高の出来だと思います。CGの進歩も素晴らしく、2005年という製作年度を考えると、ものすごいリアリティを持って表現されていると思います。残りのオリジナルトリロジーが70-80年代のフィルムでの撮影ということを考えると、多分これ以上の画質は出せないと思われます。音響も素晴らしいのですが、ちょっと気になったのがライトセーバー戦でのセーバーの唸る音がちょっと控えめな感じがします。これは今作だけでなく、プリクエルトリロジー全般に言えることですが、DVD盤に比べるとセーバーの唸り音が寂しい感じがしています。と言ってもその他のサラウンドは迫力はありますし、ミックスの違いによるものかなと思います。DVD時代はDOLBY DIGITALでしたが、今回のBlu-rayはdtsとフォーマットが違っていますので、その差かなとも思います。
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