SKYSCRAPER(Blu-ray 3D)
邦題 | スカイスクレイパー | |
レーベル | UNIVERSAL PICTURES HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2018年 | |
上演時間 | 103分 | |
監督 | ローソン・マーシャル・サーバー | |
出演 | ドウェイン・ジョンソン、ネーヴ・キャンベル、チン・ハン | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY ATMOS 英語 DOLBY DIGITAL PLUS 7.1ch スペイン語、フランス語 |
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字幕 | 英語、スペイン語、フランス語 |
あらすじ
かつてFBIの人質救出任務についていたウィル・ソイヤーは、ある事件で犯人に自爆され、その被害を受けて左足を失っていた。ウィルは、ビルディングのセキュリティを任される仕事を請け負うことになり、香港にできた世界最大の超高層ビル、パールのセキュリティ責任者に就くことになる。しかし、完璧な安全性を誇るパールは、犯罪組織がビルのオーナーの金銭目当てに襲撃し、大火災を起こしてしまう。ウィルは、犯罪組織から狙われ、セキュリティを守るタブレット端末を盗まれ、自身がパールの火災の原因であると香港警察に間違われる。パールにはウィルの家族が住んでいて、火災から逃げ遅れていた。ウィルは家族を救うために、警察の追っ手をかわしながら、パール内に侵入し、家族を救出しようとするが、犯罪組織がそれを邪魔する。
レビュー
すっかり人気俳優となった、元プロレスラー、ロック様ことドウェイン・ジョンソンが香港にできた世界最大の超高層ビル、パールで起きた火災事件に対し、犯罪組織と戦いながら残された家族を救う物語が、この「スカイスクレイパー」です。制作費が1億ドルを越している超大作ですが、アメリカでの評価は低く、またアメリカ国内では興行収入が振るわず、失敗作とみなされています。ただ、中国では舞台が香港だったこともあってか、ヒットを記録している作品でもあります。
作品は、ストーリー的には陳腐なところが評価が低い要因であると思います。火災の起きた超高層ビルに取り残された家族を救うため、ウィルが決死のアクションでビルに乗り込むというストーリーは、結論が見えているのでそんなにテンションが上がるものではありませんし、超高層ビルのパールのオーナーから金を奪おうとする犯罪組織の目的もラスト近くまで明かされないのと、その存在感があまり強烈ではないので、盛り上がりに欠ける嫌いはあります。
しかし、その分強烈な特殊効果と、サウンドデザインによって、アトラクション的な楽しみ方は堪能できると思います。超高層ビルからの下への落ちるかも、という恐怖感と火災による恐怖感が映像と音響でリアルに提供され、それがこの映画のインパクトをあげる要素になっているところがあります。ウィルがパールの96階あたりにクレーンから飛び移るシーンとか、セキュリティを解除するためにビルの壁面を移動するシーンなど、高所恐怖を感じさせるシーンが多く、その点での魅力はあると思います。
ウィルの家族も、結構強い存在として描かれているのが特徴です。特に妻が格闘技に強いという設定は、他の映画では見られない要素になっていて、ウィルが安心して妻を信頼している様子は、十分に描かれていると思います。その分、子供が弱い感じを受けていて、子供のためにウィルが活躍するというストーリーを感じます。
ハリウッドが中国市場を狙ってこの映画を作ったのは、舞台設定や登場人物からも明らかですが、それが中国本土ではなく、1国2制度を今の所保っている香港というのも、この映画の特徴であると言えます。脇役が中国人で、随所に広東語が入るのは中国市場を明確に意識しているところであり、まさに中国人のためのハリウッド映画であると言えます。
映像は3Dで収録されています。超高層ビルの上階から下を眺めるシーンでは、3D効果が抜群で自分が高いところにいる感覚を覚え、恐怖感が増していると感じます。夜のシーンがほとんどですが、解像度、色乗りは十分魅力的で、映画のストーリーを映像で語っているところはあります。音響もDOLBY ATMOSでの収録ですので、包み込まれるようなサウンドデザインになっていて、銃撃シーンの着弾音、火災の包囲感等、迫力を感じるところであります。3D映像に連動して、理想的なサラウンドになっていると思います。
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