STAR WARS:THE PHANTOM MENACE(4K UHD Blu-ray UK)
No Image | 邦題 | スター・ウォーズ:ファントム・メナス |
レーベル | BUENA VISTA HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 1999年 | |
上演時間 | 136分 | |
監督 | ジョージ・ルーカス | |
出演 | リーアム・ニーソン、ユアン・マクレガー、ナタリー・ポートマン | |
画面 | 2.39:1/HDR10 | |
音声 | DOLBY ATMOS 英語 / DOLBY DIGITAL PLUS 7.1ch ドイツ語、フランス語 / dts 5.1ch イタリア語 | |
字幕 | 英語、フィンランド語、ドイツ語、イタリア語、ノルウェー語、スウェーデン語、フランス語 |
あらすじ
通商連合が、銀河の果ての惑星ナブーの航行路を封鎖する。それは、シスの暗黒卿、ダース・シディアスの企みによるものだった。ナブーは救助を求め、二人のジェダイがナブーに派遣される。しかし、ダース・シディアスはジェダイの抹殺を目論み、通商連合にジェダイの始末と、ナブーの占拠を指示する。ジェダイの騎士、クワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービは通商連合の企みから生き延び、惑星ナブーに潜入し、グンガン族のジャー・ジャー・ビンクスと出会い、グンガン族の助けを得てナブーの女王アミダラの救助をする。アミダラを救助はしたものの、逃げ場を失ったクワイ=ガン・ジンたちは、惑星タトゥイーンに到着をする。そしてその惑星でアナキン・スカイウォーカーという少年と出会う。アナキンに強いフォースの力を感じ取ったクワイ=ガン・ジンは、アナキンを自由の身にしてジェダイの訓練をさせようと戦略をひねる。しかし、ダース・シディアスは弟子のダース・モールをタトゥイーンに派遣し、ジェダイ抹殺に勢力を傾けていた。
レビュー
1983年の「スター・ウォーズ:ジェダイの帰還」以降沈黙を保っていたジョージ・ルーカスが、スティーヴン・スピルバーグが監督した「ジュラシック・パーク」でCGによる恐竜を描いたことで、テクノロジーが整ったと判断し、1997年のオリジナル三部作の特別編公開の後、1999年にオリジナル三部作の前の時代を描いたプリクエル三部作の第1作として公開されたのが、「スター・ウォーズ:ファントム・メナス」です。今回、「スター・ウォーズ:スカイウォーカーの夜明け」の4K UHD Blu-rayのリリースとともに発売された「スター・ウォーズ:スカイウォーカー・サーガ」という9作品のボックスセットを入手し、それを鑑賞しています。
映画は、オリジナル三部作の前の時代、ジェダイが銀河の平和を保っていた頃からシスの暗黒卿ダース・シディアスの企みにより、ジェダイが粛清され、帝国軍が誕生するまでを描くのが三部作で、この「スター・ウォーズ:ファントム・メナス」は、のちにダース・ヴェイダーになる男、アナキン・スカイウォーカーの登場と、ジェダイの騎士であるクワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービの活躍を描くものになっています。ただ、アナキンは少年として登場し、タトゥイーンの奴隷として育っているのが特徴的です。
映画で活躍するジェダイは、クワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービの二人に限定され、ヨーダやメイス・ウィドゥなど他のジェダイたちは登場はするものの、会議の席にいるだけで特別活躍はしません。とはいうものの、オリジナル三部作で限定的だったジェダイのライトセーバー戦は、今作では冒頭のジェダイ抹殺シーンからクライマックスのシスの暗黒卿ダース・モールとの戦いなど、派手な動きでそれだけで興奮させられるものがあります。
ただ、ストーリーとしては、意外とこじんまりしている印象があります。舞台となる惑星ナブーが小国であるということや、その航行路を封鎖する通商連合の強さがあまり強大な感じで描かれていないので、スケールが大きくない印象は受けます。通商連合もダース・シディアスの指示により動いているだけなので、ダース・シディアスが何を考えているのかは、続編以降を待たないと見えてこないところがあります。
劇場公開時にうざいキャラとして話題になっていたキャラクター、ジャー・ジャー・ビンクスですが、今回改めて英語字幕で鑑賞してみて、確かに鬱陶しい英語を使うキャラだなと再確認をしております。コメディリリーフとして作られたキャラですが、「スター・ウォーズ:ファントム・メナス」以降不評を買っていたために登場の機会が極端に減っています。確かに入らないキャラであるなと思います。
ジェダイのクワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービですが、その存在感は圧倒的であると言えます。彼らが当たり前に行動することで、ジェダイが栄華を誇っていた時代というのがよくわかるようになっています。そのジェダイに対抗するシスの存在は、ジェダイのフォースをも凌ぐ強さで、クライマックスのライトセーバー戦では、どう展開するのか予想もつかない話になっていて、興奮を呼びます。
クワイ=ガン・ジンに見出されたアナキン・スカイウォーカーですが、フォースの強さはジェダイを凌ぐほどです。しかし、母を愛しており、自分だけ奴隷から解放され、ジェダイになるために母と別れるシーンで心の弱さを見せています。それがこの後の作品で追及され、ジェダイの騎士からシスの暗黒卿に転落するきっかけとなっています。本作では無邪気にポッドレースや通商連合との戦いでドロイドのコントロール基地の撃破に活躍をするアナキンですが、その後の展開を考えると、アナキンの不運を感じずには入られません。
映像は4K UHD/HDR10で収録されています。冒頭の世界観を説明するタイトルロールのシーンで、オリジナル三部作と比較してフォーカスが甘い印象を受けましたが、映画本編に入ると、十分な解像度を誇っています。1999年のCGシーンは解像度が甘くなりがちですが、人物のショットなどで4K UHDの効果は十分発揮できていると思います。色乗りも十分にあり、映像の魅力に囚われるところがあります。音響は劇場公開時にはDOLBY DIGITAL-EX 6.1chサラウンドでしたが、今回の4K UHDではDOLBY ATMOSにリミックスされて収録されています。さすがにオリジナル三部作より時代が新しいので、音響は三次元サラウンドを効果的に発揮していて、ライトセーバーの唸りが縦横無尽に鳴っていたり、宇宙船の移動感も自由自在に動いている特徴があります。環境音も三次元で再生されるので、その場にいるかのような錯覚を得ます。
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