SUPER 8(Blu-ray)|SUPER 8/スーパーエイト|輸入盤DVDで観た映画のレビュー

SUPER 8(Blu-ray)

SUPER 8 Blu-rayジャケット 邦題 SUPER 8/スーパーエイト
レーベル PARAMOUNT HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2011年
上演時間 111分
監督 J・J・エイブラムス
出演 ジョエル・コートニー、エル・ファニング、ライリー・グリフィス
画面 2.35:1/アナモルフィック
音声 DOLBY TRUE HD 7.1ch 英語
DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語、ポルトガル語
字幕 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語

あらすじ

少年ジョーは、母を事故で亡くして意気消沈していたが、友人のチャールズの撮影する8ミリ映画の特殊効果、メイク担当で何とか心を奮い立たせていた。学校が夏休みに入り、警官である父の勧めを断ってチャールズの撮影する映画に参加するジョーは、撮影に母の事故死に関係する父を持つアリスという少女が加わることで、気分を新たにする。そんなある夜、ゾンビ映画を撮影する一行の前に貨物列車が通過していくが、それを塞ぐように車が追突し、貨物列車は脱線をし、壊滅的な破壊を起こしてしまう。そして、それの後始末に軍が出動して、街はおかしなことになっていく。そのうちに街に不思議なことが起こり始める。何か怪物のようなものが街を動き回っていて、それを軍は処理しようとしていたのだった。

レビュー

新生「スター・トレック」でヒットメーカーの座をつかんだ監督J・J・エイブラムスが、プロデューサーにスティーヴン・スピルバークをを迎えて制作された作品が本作「SUPER 8/スーパーエイト」です。2011年の夏休みに公開され、ヒットを記録しています。

物語としては、なんかどこかで見たことあるなという展開がたっぷり詰まっている映画であるといえるでしょう。スピルバーグの「ジョーズ」にオマージュを捧げているかと思えば、エイブラムスがプロデュースに回った「クローバーフィールド」に似た展開もあります。また少年の行動はちょっとした成長物語にも思えますし、初恋のテイストも味わえます。ラストに至っては、「未知との遭遇」か「E.T.」に似た終わり方だなとも思えます。懐かしい感じのする映画ですが、ストーリーテリングとしては、結構魅力的です。

色々書いていますが、基本は少年の成長物語として見ることができるのではないかと思います。主役であるジョーは、事故で母を失ったことで、父と少し疎遠になり、友人であるチャールズの撮影するゾンビ映画にのめり込むところから始まります。ちなみにタイトルの「SUPER 8/スーパーエイト」とは、8mmカメラのことを指しています。そのジョーが、軍の管理下の中、怪物に奪われたアリスを救出するために次第に行動を起こしていく姿は、一種の感情に揺り動かされるものがあります。

アリスの父と、ジョーの父であるジャックの関係も複雑です。アリスの父がアルコールを飲んでいたために起こした事故で、ジョーの母親が死んでしまったことにより、アリスとジョーの関係は複雑な状況です。当人たちはちょっと意識しているのにもかかわらず、その親たちはそれに気づかずに二人に付き合うなと言い渡されてしまいます。その関係がクライマックスにつれて解消していく、というのも物語の骨子の一つです。

そして、ジョーを取り巻く少年たちの友情関係も物語を形作る骨子です。威張っているチャールズをはじめ、何人かの少年たちが、様々な形でジョーを励まし、助けています。この関係も物語を進行させる要因になっています。

一方で、謎の怪物が登場するというのも、物語の重要な要素であります。軍が秘密裏に管理していた怪物が、貨物列車の脱線事故で街に放たれてしまい、街の人間が徐々に消えたり、何か不思議なキューブが共鳴する様は、物語の謎解きの話として好奇心をかきたてるところがあります。「クローバーフィールド」でも同様の手段を使っていましたが、怪物の姿をなかなか現さないというのは、物語の関心をつなぎとめる策であるといえるでしょう。

物語は多分80年代辺りを設定しているのだと思いますが、流れる曲とか、小道具が懐かしさを感じさせるものがあり、それも物語の雰囲気づくりに一役買っていると思います。

映像は大変美しいものになっています。フィルムグレインも感じさせるところがなく、色から街の気候が感じ取れる雰囲気みたいなものを醸し出しています。色乗りは十分です。音響はDOLBY TRUE HD 7.1ch 英語を5.1chにダウンミックスして鑑賞いたしましたが、音響効果が物語を作るいい例だと思います。サウンドフィールドが、観客に物語の進行を感じさせるものがあります。前半の目玉である貨物列車の脱線シーンはものすごい迫力で、サラウンドがフルに活躍をしています。このシーンでは重低音も鳴り響いています。

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