THOR(4K UHD Blu-ray UK)/マイティ・ソー/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

THOR(4K UHD Blu-ray UK)

THOR 4K UHD Blu-ray UKジャケット 邦題 マイティ・ソー
レーベル WALT DISNEY STUDIOS HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2011年
上演時間 115分
監督 ケネス・ブラナー
出演 クリス・ヘムズワース、ナタリー・ポートマン、トム・ヒドルストン
画面 2.35:1/HDR10
音声 DOLBY ATMOS 英語 / DOLBY DIGITAL PLUS 7.1ch ドイツ語、イタリア語、日本語、ラテンスペイン語、フランス語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch カナダフランス語
字幕 英語、ドイツ語、イタリア語、日本語、ノルウェイ語、ラテンスペイン語、スウェーデン語、フランス語、カナダフランス語

あらすじ

かつての地球に氷の民が襲いかかり、人類を滅ぼそうとしていた。しかし、アスガルドの神々オーディンとその兵士たちが氷の民の野望を打ち砕き、地球の平和は保たれる。その戦いでオーディンは右目を失った。アスガルドのオーディンの息子であるソーとロキは逞しく育ち、王位継承の時期を迎えていた。次期王位に着くのはソーであったが、その儀式の途中氷の民がアスガルドに潜入し、エネルギーキューブを持ち去ろうとしていた。そのため、ソーは氷の民に先制攻撃を仕掛けると主張し、オーディンから咎められるが、ソーはオーディンの言うことを聞かず氷の民に攻撃を仕掛ける。ソーとその仲間達は氷の民の攻撃に苦戦するが、オーディンの助けを借りてアスガルドに戻ってくる。オーディンはソーの行動を叱責し、ソーから神の力を取り除いて地球へと追いやってしまう。人間の力しか無くなったソーは、天体物理学者で様々な現象を調査していたジェーンという女性に助けられる。ジェーンとその仲間たちは、ソーのことをおかしな人だと思っていたが、ソーの武器であるムジョルニアも地球に落ちていたことを知り、ソーはムジョルニアを取り戻すべく、シールドが警備をする中をすり抜けていく。しかし、ムジョルニアはソーの手に負えるものではなかった。失意のソーをジェーンたちがフォローし、ソーは次第に人間らしさを持ち始める。その頃、弟のロキは王位につき、ソーを抹殺すべく地球に兵士を送り込む。ロキは実はソーの弟ではなく、氷の民の赤ん坊をオーディンが救ったのだった。

レビュー

「アイアンマン」の成功により、マーベルコミックの映画化作品が可能になって、「アイアンマン」と「ハルク」以外の作品も映画化されるようになったのですが、その「アイアンマン」と「ハルク」以外で初の映画化された作品が、この「マイティ・ソー」です。興行収入は製作費をアメリカ国内だけで回収でき、大ヒットを記録しています。また、映画評論家や観客からの評価も水準よりは若干高い評価を受けている作品でもあります。

「マイティ・ソー」の話は、神話の話をベースにしたもので、アスガルドという神々の住む惑星での話が序盤と終盤に置かれています。神の力を持つソーが、その力を過信して氷の民を先制攻撃してしまい、父であるオーディンの怒りを買って神の力を剥奪され、ソーの武器であるムジョルニアと共に地球に追放してしまったことから始まる物語であると言えます。

物語は傲慢なソーが、力を失った地球で天体物理学者であるジェーンと出会い、彼女たちと行動を共にすることで、次第に傲慢さが消え、人間らしいしなやかさを身につけていく、一種の成長物語であると言えます。そのソーが失った力のことを信じられず、ニュー・メキシコ州に落ちたムジョルニアを取り戻しにいく様は、ソーらしい無謀さを表しているかと思います。そのムジョルニアが落ちたシーンは、「アイアンマン2」のおまけ映像のシーンそのもので、「アイアンマン2」で「マイティ・ソー」の存在を暗示していたと言えます。

シールドがムジョルニアを調査中にソーがムジョルニアを取り戻しに行きますが、その中でソーを狙うシールドのメンバーとして、ホーク・アイが出番はわずかながら、出演しています。ほんのわずかで見せ場もない出演でしたので初見ではインパクトのないキャラクターになっていますが、この後のシリーズで活躍するキャラとして、初登場は重要であると言えます。

ソーについてくる戦士の中では、日本人の浅野忠信がホーガンというキャラクターで出演しています。ホーガンを含む4人の戦士はソーを助け、それぞれが活躍をしますが、インパクトがあるかというとそんなにインパクトのあるキャラクターだとは思いません。むしろ、ソーの弟であるロキが色々悪事を企んでいるのが印象強く、そちらに気を取られてしまいます。血の繋がっていない兄弟であるソーとロキの関係がこの物語の重要なキーポイントであり、「マイティ・ソー」シリーズのみならず「アベンジャーズ」シリーズでも影響を及ぼしているのは、重要な点であると言えます。

エンドクレジット後のおまけ映像は、エネルギー・キューブに関するもので、これは次作の「キャプテン・アメリカ」に関係しているのかな、と認識をしています。ここではニック・フューリーが出演をしていて、また、謎の展開になっています。そして、その影にロキがいるというのも、不気味な展開を予期させています。

映像は4K/HDRでの収録です。マスターデータは2Kなので、アップスケール4Kなのですが、解像度は十分にあると言えます。HDR10による鮮やかな色彩とコントラストは、映像の没入感に最適です。特にCGで作られたアスガルドの王国の映像は煌びやかで、見惚れてしまうところがあります。実写シーンのニュー・メキシコ州のシーンも現代らしい映像で、リアル感を感じます。音響はDOLBY ATMOSにリミックスをされていて、特に頭上方向からの音圧感が効果的に鳴っています。音圧が低いのは残念ですが、イマーシヴサラウンドの効果は十分に出ていて、ソーの活躍が音響でもサポートされています。

なお、このイギリス版4K UHD Blu-rayの「マイティ・ソー」は、日本語字幕、日本語吹き替え音声がついています。メニュー画面も日本語化されているので、視聴するのは非常に楽です。三作品が入ったボックスセットを購入したのですが、三作品とも日本語化されているようです。

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