TRANSFORMERS:DARK OF THE MOON(Blu-ray 3D)
邦題 | トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン | |
レーベル | PARAMOUNT HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2011年 | |
上演時間 | 154分 | |
監督 | マイケル・ベイ | |
出演 | シャイア・ラブーフ、ジョシュ・デュアメル、ジョン・タトゥーロ | |
画面 | 2.35:1/アナモルフィック | |
音声 | Dolby TrueHD 7.1ch 英語 DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語 |
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字幕 | 英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語 |
あらすじ
サイバトロン星でオートボットとディセプティコンとの戦争が起こり、その終局において、オートボット側は秘密裏に最終兵器を発射した。しかし、ディセプティコンに攻撃され、月の裏側に不時着する。その信号をキャッチした人類は、相次いて月への調査を開始する。それが表向き、人類の宇宙探査への真の事実だった。時は流れ、オートボットとともに人類を救ったサムは、大学を卒業し、就職活動に勤しんでいた。恋人のカーリーとの関係も良好で、彼はなんとか就職することに成功する。しかし、月の裏側に不時着したオートボットの秘密兵器を巡って、オートボット側とディセプティコン側の戦いが始まる。オートボットは月からセンチネル・プライムを回収し、彼を復活させるが、センチネルはサイバトロン星を復活させるべく、ピラーと呼ばれる宇宙を結ぶ橋を起動させ、地球をサイバトロン星的にリフォームさせようと、ディセプティコン側についてしまう。それを阻止すべく、サムやカーリーは、オートボットともに戦いに挑んでいく。
レビュー
大ヒット映画のシリーズ第3作目にして、一応完結編であったのが、この「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」です。一応完結編、と書いたのは、結局その後にシリーズが再始動し、2017年現在さらに2作が製作され、公開されているからです。ただ、シャイア・ラブーフ主演映画としては、この「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」が最後になりますし、物語的にも完結はしています。映画の興行としては大ヒットを記録し、北米だけで三億ドル以上の興行収入を叩き出しています。
映画としては、物語が長いし、ストーリーが一本調子であるのが、気になるところであります。特に物語のクライマックスになるシカゴでのオートボットとディセプティコンとの攻防戦は、展開が代わり映えせず、緊迫感が単調に続くので、出来としては今ひとつのような感じを受けます。映像美としては、大変魅力があるものの、映画としてのストーリー展開は退屈感を感じてしまうところがあります。
主人公サムや、NESTのキャラ等は前作から続投ですが、サムの恋人役のカーリーというキャラは新キャラで、前作まで登場していたミーガン・フォックス演じる恋人が登場しないのも、ストーリー的に無理を感じるところではあります。なんでも監督のマイケル・ベイとミーガン・フォックスとの折り合いが悪く、ミーガン・フォックスが降板したという話ですが、カーリー役のロージー・ハンティントン=ホワイトリーの熱演も虚しく、なんか違和感を感じずに入られません。
ストーリーは一本調子で退屈感は感じるものの、CGによるオートボットとディセプティコンの変形シーンや、戦闘シーン等は、迫力があり、それなりに楽しむことができます。ただ、オートボットとディセプティコンの見分け方が目の色合いだけというのがわかりづらく、戦闘シーンでどちらがどちら、という混乱を招く原因になっています。また、それだけしかメインとなるシーンがないので、その他のシーンで魅力を感じないというのが、映画の弱点であると言えます。
前作まで笑いをとっていたサムの両親や、オートボットのバンブルビーとサムの関係というのが、希薄であるというのも、物語的に物足りないかなと感じる要因の一つであります。サムとカーリーの関係はそれなりに描かれていますが、カーリーのボスとなるディランのディセプティコンへの協力があまり深く描かれていないので、ディランの悪役的存在も物足りないものになっています。
あとは、やはり物語のキーとなるセンチネル・プライムの野望が動機として弱いので、彼の悪役としての存在もやはり物足りないです。なぜ彼がオートボットを裏切り、ディセプティコンと組んでサイバトロン星を復活させようとするのかが、描ききれていないように思います。その辺がもっとしっかりしていれば、もう少しまともな出来になっていたかもしれないと思います。
映像は3D映像がかなり没頭感を感じさせる立体感を誇っていて、映画の中に入り込む感覚を感じます。特にランドスケープ的映像ショットでは、その立体感が最大限に発揮されています。映像の解像度、色調、明るさ等も不満がなく、魅力的な映像になっています。音響はBlu-rayとしては珍しくDolby TrueHD 7.1chですが、サラウンドは効果的です。効果的というより、あざといサラウンドであるとも言えます。効果音が絶えずフロントからサラウンドへ、またその逆への移動をする構成になっていて、立体感は十二分に感じるところであります。また、再生帯域も広く、重低音が唸りを上げています。
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