WANTED
邦題 | ウォンテッド | |
レーベル | UNIVERSAL STUDIOS HOME VIDEO | |
制作年度 | 2008年 | |
上演時間 | 110分 | |
監督 | ティムール・ベクマンベトフ | |
出演 | ジェームズ・マカヴォイ、モーガン・フリーマン アンジェリーナ・ジョリー |
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画面 | 2.35:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、スペイン語、フランス語 | |
字幕 | 英語、スペイン語、フランス語 |
あらすじ
平凡な人生で、しかしフラストレーションの溜まる生活を送っていたウェスリーの身にある日異変が起こる。ドラッグストアでフォックスと名乗る女性と会話を交わしていたかと思うと、突然銃撃戦に巻き込まれたのである。ウェスリーがターゲットになっているらしく、彼はフォックスの助けを借りて、命拾いする。そして彼が知ったのは1000年も続く秘密結社を抜けだした男が彼の父を殺したこと、ウェスリーも父の血を引いていて、暗殺者としての能力があるということである。ウェスリーは暗殺者としての訓練を積み、父の仇を取ろうとするのだが、そこにはきな臭い話があった。
レビュー
2008年に公開され大ヒットを記録したのがこの「ウォンテッド」です。あまり知名度のないジェームズ・マカヴォイを主人公に置き、人気抜群のアンジェリーナ・ジョリーを脇に配することで、ストーリーにインパクトを与えようとしています。
見ていて「これ、漫画だよな」と思ったのが第一印象です。それは映像表現もそうですし、数々のアクションシーケンスがちょっと普通のアクション映画からはみ出しているように感じたからですが、エンドクレジットを見て納得しました。やっぱりコミックが原作の映画です。
そう考えると、拳銃の弾が曲がって飛ぶなどという物理法則を超越した表現や、カーアクションシーンのありえないクラッシュなど、漫画のイメージをそのまま映像化したのだと思えてきます。もちろんCGの威力がそういう表現を可能にしているのですが、観ていてちょっと笑いがこみ上げてくるぐらいにありえない表現なので、映像の中に入り込めない感じを持っているとも言えます。
物語としては、平凡な人生を送っていたウェスリーが、暗殺者集団に見初められ、次第に暗殺者として成長していく、というありがちな展開ですが、途中のトレーニングシーンが結構長くて、また痛みを伴う訓練なために観ていて痛々しい感じを受けます。傷を癒すのに蝋(?)の入ったお湯の中に入るというシーンは、だんだんお約束みたいな感じになっていって、最後はギャグかと思ってしまいます。
アンジェリーナ・ジョリー扮するフォックスがウェスリーを導いていく役を負っていますが、人気女優であるアンジェリーナ・ジョリーがよくこういう映画を引き受けたな、と感心してしまいます。一歩間違うとギャグ映画になりかねないので。この映画はギャグとシリアスぎりぎりのところで何とか保っているように思えます。
モーガン・フリーマン扮するスローンがまたいい味出しています。この人がいるだけで物語がちょっと雰囲気違うぞと思わせる何かがあります。そう考えると、この映画は配役の妙だけで何とか破綻しかけない物語を保っているようにも思います。それにしても、やはりコメディ映画のように見えてしょうがないのは、僕だけでしょうか。
映像は不満のないレベルです。画質はまずまずで、フィルム調の色調を維持していると思います。ただ、CGがバレバレになっているシーンが各所にあり、その辺はちょっと興ざめの感じがあります。音響は5.1chサラウンドで、コミックの雰囲気を出すためか、結構サラウンド感満載です。ワイドレンジで迫力も結構あります。
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