WAR
邦題 | ローグ アサシン | |
レーベル | LIONS GATE HOME ENTERTAINMENT | |
制作年度 | 2007年 | |
上演時間 | 103分 | |
監督 | フィリップ・G.アトウェル | |
出演 | ジェット・リー、ジェイソン・ステイサム、ジョン・ローン | |
画面 | 2.40:1/アナモルフィック | |
音声 | DOLBY DIGITAL 5.1ch-EX 英語 / DOLBY DIGITAL 2.0ch 英語 | |
字幕 | 英語、スペイン語 |
あらすじ
サンフランシスコでアジア系ギャング、チャン一味と、日本のヤクザである柳川組の抗争が起き、FBIのジョンとトムは渦中にいた。ローグという暗殺者によって殺されかけたジョンはトムによって助けられる。事件は解決したかに見えたが、ローグは生き延びていてトムとその家族の命を奪っていった。それから3年後、チャン一味と、柳川組の抗争は激しくなり、ジョン率いるFBIは事件の解決を図るが、ローグが、チャンと柳川両方に取り入り、互いの抹殺を起こしていった。ローグと対面したジョンはローグが誰か知っている人手だと確信するのだが、誰だか思い出せないでいた。
レビュー
ハリウッドでアクションスターとしての地位を確立したジェット・リーとジェイソン・ステイサムの2大スターが共演したのがこの「ローグ アサシン」です。しかし、作品としてはあまり高い評価でもなく、興行収入も今ひとつという結果に終わっています。
今作の特徴は、2大アクションスターの共演というところにあると思うのですが、二人がかつての親友で、それが一方の悲劇により、犯罪者とFBIという対立関係になっていくところに面白みがあるのではないかと思います。
犯罪者であるローグはアジアのギャング両方に取り入り、どちらにもボスに服従しないというスタンスの元、両方の破滅を狙っていきますが、これにFBIであるジョンの行動が絡んでいき、アジアのギャングたちが壊滅していくさまが作品の肝かと思います。
アジアのギャングと書きましたが、この映画を見ていて気がついたのは、意外とアメリカではマイノリティである中国系マフィアであるチャンと、日本のヤクザである柳川組が事件の発端と中心を担っているという点で、珍しい作品のような気がします。
特に日本というアメリカからしたら不思議な民族である人種を物語の中心に据えたのは映画のターゲットを日系アメリカ人や、中華系に置いていたのかなと思わせるところがあります。そのせいか、柳川組の組長は石橋凌が演じていますし、その他の出演者も日本語をしゃべっているシーンが多々あります。もっとも聞き取りづらい発音ではありますが。
邦題のローグ アサシンというタイトルと、原題のWARというタイトルも意味深です。原題だと、ギャング同士の対立を物語の中心においているような印象を受けますし、実際そういうストーリー展開になっています。しかし、邦題だと、主人公を演じるジェット・リーの復讐の軌跡を描いているようにも感じます。もちろんこれでも物語の中心をなしていますし、それでも合っていますが、個人的には原題のWARという方が、実はローグとジョンの戦いという点でもニュアンス的にはあっているかなと思います。
物語後半からラストにかけて、意外な真実が分かってくるようになるのですが、ジェット・リーの顔の整形があまり変わっていないように見えるので、ジョンが真実を知るシーンでも意外感を感じないというのが実感です。そういった意味ではちょっとストーリー的には無理があるかなと思わせるところでもあります。
とはいうものの、アクションシーンは結構多く、がんがん人は死ぬし、カーチェイスシーンはあるしで、個人的にはそれなりに面白く楽しめました。B級アクション映画としては、まずまずの出来ではないかと思います。
画質は、時々解像度が悪化してボケるシーンがありますが、及第点は挙げられると思います。夜のシーンも多いのですが、映像的には破綻していないと思います。色乗りもまずまずの映像です。はっとさせられるような高画質ではありませんが、それなりにいい感じになっていると思います。音響はDOLBY DIGITAL 5.1ch-EXということで、ワイドレンジの迫力のあるサウンドを提供しています。サラウンドチャンネルを積極的に活用していて、リアチャンネルで歌が流れる等効果的なサウンドフィールドを提供しています。
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